西武・平良 170キロ＆セーブ王 目指すは世界最速「目標の数字を下げると手前で終わってしまう」

シーサーを背にキャッチボールをする平良

　西武・平良が地元・沖縄県の石垣島で自主トレを公開し、沖縄の守り神「シーサー」の前で守護神としてセーブ王を誓った。

　「自分の仕事に責任を持ってやっていきたい。回ってきたところで全て抑えればセーブ王に近づけると思う」。幼い時から実家の玄関でも目にしてきたシーサー像が屋根にある施設で練習。「あまり思い入れはない」と笑ったが、9回のマウンドを守り切る覚悟を固めた。

　自主トレのテーマは自己最速160キロからの球速アップ。レッドソックス・チャプマンが持つメジャー史上最速の「170キロ」を目標に掲げた。わずか1年で10キロ増という難題に「目標の数字を下げると、その手前で終わってしまう」と向上心をにじませた。ウエートトレを中心としたフィジカル強化に加え、ハードル跳びなど瞬発系のメニューを消化。「体重を増やす中で速い動きができればパワーがつく」と思い描いた。

　23年と昨季序盤は先発に挑戦。オフに西口監督から守護神に指名された。21年は20セーブ。22年は35ホールドポイントで最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した実績がある。「先発に比べて短いイニングなので球速は上がる」。既に自主トレで149キロを計測して調整は順調だ。

　若手の山田、羽田らの先頭に立ち、8年目で初の自主トレリーダー。エンゼルス・菊池やエースの高橋に師事してきた経験を踏まえ「一流の選手から学んでレベルアップしてきた。今度は僕が伝えられれば」と自覚を強くした。（福井　亮太）