今季こそ支配下選手誕生なるか ソフトバンクの若手外国人育成プロジェクトが4年目に突入
スポニチアネックス / 2025年1月22日 8時1分
今季こそ突破口を開けるか。ソフトバンクの若手外国人の育成プロジェクトが本格化から4年目を迎える。
2022年シーズンからシモン、アルメンタら開幕時17歳の3選手を含む、ドミニカ共和国出身を中心とした若手5選手が育成契約を結び加入。その後も23年に15歳のオスーナ、昨季は16歳のアルモンテと、18歳のキューバ人左腕・サルディ(年齢はいずれも入団時)が次々と入団している。狙いは世界中の若手有望株を育成システムの中で育てることだ。
ただ、現在のところ支配下昇格をつかみ取った選手はいない。それぞれが高いポテンシャルを秘めているとはいえ、当然ながら全く文化の違う異国で暮らすストレスや、練習スタイルの違いへの戸惑いもある。ましてや多くが10代の選手だ。
加えて「支配下昇格=1軍戦力」であることが期待される中で、外国人枠のハードルもある。今季もソフトバンクはモイネロ、オスナ、スチュワートの高年俸の助っ人陣に加え、昨季48試合に登板したヘルナンデス、途中加入した内野手のダウンズと隙のない布陣となっている。
それでも各自が確実に成長している。すでに戦力外になった選手もいるが、今年も多くが来日済みでタマスタ筑後で汗を流している。カープアカデミー出身で自身も広島で育成選手だった経歴を持つ「日本のお兄さん」のゲレーロ通訳も「みんな最初に来た時より大人になってきているし、レベルアップしています」と話す。
その上で「みんなのモチベーションも上がるだろうし、いい影響が出ると思います」と、まずは道を切り開く“第1号”が出ることに期待を込めた。
筆頭候補とされているのが、今季21歳となるメキシコ出身のアレクサンダー・アルメンタ投手だ。最速154キロを誇る左腕で、昨季は腰椎分離症で長期離脱となったが「故障さえなければ」との声もある。
支配下では米球界ドラ1の経歴を持つスチュワートが昨季6年目にして9勝を挙げて飛躍を遂げた。今季からは新たに台湾出身の19歳・張峻ウェイ(チャン・ジュンウェイ、ウェイは王へんに偉の右側)が加わった。成功者が出ることにより、新たな選手の獲得の上でも好循環が生まれる。ぶ厚い壁を破り“ジャパニーズドリーム”をつかむ育成助っ人選手の誕生に注目だ。(記者コラム・木下 大一)
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