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東芝・松山仁彦 昨秋の日本選手権8強の原動力となったサイド左腕 入社5年目の今季は投手リーダーに就任

スポニチアネックス / 2025年1月22日 17時16分

東芝・松山

 飛躍のきっかけをこの手でつかみ取った。今季が入社5年目となる東芝・松山仁彦投手(26)。8強に進出した昨秋の日本選手権で2試合に先発し、1勝をマークしたサイド左腕は、さらなる高みを見据えている。

 「去年の日本選手権での成績は自分なりに手応えを感じるものでした。これに満足せず、今年はそれ以上の結果を求めて日々の練習に励んでいます。球速アップ、変化球の精度をそれぞれ高めて行きたい」

 チーム内で確固たる地位を築いたのは、昨秋の日本選手権からだった。1回戦のHonda熊本戦で先発。2大大会では初めての先発だったが、一発長打を秘める強力打線を相手に8回2/3を4安打2失点に封じ込める堂々たるピッチングを披露した。

 「(Honda熊本に対し)一番、自信のあるストレートが通用しました。打者がストレートを意識してくれた分、変化球でしっかりストライク、空振りを取れました」

 厳しい夏を乗り越え、実りの秋を迎えた。予選敗退に終わった昨夏の都市対抗。以降、日本選手権に向けて自ら設定したテーマが「出力をアップして、強いストレートを投げる」だった。ウエートトレーニングで筋力を高めるとともに、瞬発力を磨くメニューも重視。最速を143キロまで引き上げると、横手から繰り出す曲がりの大きいスライダーとのコンビネーションで活路を切り開いていった。

 転機が訪れたのは23年。前監督の平馬淳氏から「サイドスローに挑戦してみないか?」と勧められた。戸惑いもゼロではなかったが、都市対抗西関東予選は全国でも屈指の最激戦区。「上投げの投手は多いし、通用しないのもあった」。転向当初はマウンドから見える景色や投げる角度も違ったことで苦労が絶えなかったが、投球を重ねるごとに違和感も減少。松山自身、プロ野球で活躍するサイドスロー投手の動画などで研究に励み、希少性の高いフォームを自らのものとした。

 「試合だけじゃなく、日々の練習であったり、私生活からピッチャーの中心となって頑張っていきたい」

 今年からは新たに、投手リーダーという肩書きも加わった。松山が何より大切にするのが、1日1日の積み重ね。グラウンドでは自らなすべきことに、黙々と取り組む姿がある。先のHonda熊本戦での先発を告げられたのは昨年9月下旬。試合までの1カ月の間、「チームとして都市対抗予選で敗退した後の大きな大会。その初戦で先発を任せていただいてプレッシャーもあった」と振り返るが、心の拠り所になったのが地道な練習の繰り返しだった。「今まで通り、特別なことはなく。やってきたことを出せれば抑えられる、と」。野球と向き合う真摯な姿勢こそ、晴舞台で大きな力となる――。そんな松山の信念を証明した、京セラドームのマウンドだった。

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