中村勘九郎、七之助、横内謙介氏が「きらら浮世伝」の魅力力説 勘九郎は父勘三郎さんと蔦重の共通点語る
スポニチアネックス / 2025年1月22日 22時41分
歌舞伎俳優の中村勘九郎(43)と中村七之助(41)が22日、都内で歌舞伎座「猿若祭二月大歌舞伎」(2月2~25日)の昼の部「きらら浮世伝」の取材会を行った。
現在放送されているNHK大河ドラマ「べらぼう」の主人公蔦屋重三郎を主人公とした物語で、37年前の1988年に銀座セゾン劇場で初演。父の18代目中村勘三郎さん(当時は勘九郎)が主演を務めた。今回は初演で脚本を務めた演出家の横内謙介氏が脚本と演出を担当する。横内氏は「僕にとっては通過儀礼だった。再演の話もあったけど、あれ以上のものはできないと乗り気がしなかった。今年は大河でも描かれ、運命だと思った」と再演に至るまでの心境を語った。
再演にあたっては「前回は主人公が革命家のように描かれていたけど、冷静になって文化人として描きたい」と構想を明かした。
七之助は「今の時代をどう面白くするかを考えている者たちの集合体の舞台となる。なので皆さんも絶対好きだと思います。ぜひ期待して欲しい」と自信をのぞかせた。「ただの新作ではなく、新しいことだけではなく、根っこがとても素晴らしい作品。僕は観客で見たい」と魅力を力説した。
演じる蔦重の魅力を問われた勘九郎は「とにかく刷り物が好き。読み物、錦絵を出したい。最初は版元の株の問題や邪魔が入る。皆の支えがあって、耕書堂を日本橋に進出させて、いろいろな才能を発掘してプロデュースした人物。刷りが好きというのが蔦屋の魅力。とてもパワフルで頭の良い人だと思う」と分析。そうした部分は父の勘三郎さんと重なる部分があると勘九郎は言う。「うちの父もいろいろな企画を立ち上げて、出演する俳優、時期を自分で決めて成功していった人。その根本には歌舞伎が大好きというのがあった。とても似ている」。「父も33歳でこの役を演じて得た部分もあるんじゃないかなと思います」と思いをはせた。
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