巨人・坂本 盟友の田中将と逆襲だ 昨季ともに結果残せず「絶対見返してやるぞと思ってやっている」

ノック中、笑顔の坂本（撮影・光山　貴大）

　盟友と2人で見返す。巨人の坂本勇人内野手（36）が22日、那覇市内で自主トレを公開した。昨季の自己ワースト打率・238から巻き返しへ、新たに胸郭を意識したトレーニングなどを導入。小学校時代のチームメートで前楽天の田中将大投手（36）との共闘を待ちわび、2人でチームに貢献することを誓った。

　第一線で戦い続けてきたベテランは予感していた。だから驚かない。坂本は田中将の巨人加入に「びっくりしたという感じじゃなかった。もしかしたらと思ってはいたので」と振り返った。

　「プロで同じチームでできるとは思っていなかった。小学1年からほぼ同じ時期に同じチームで野球を始めた特別な存在。2人で活躍して貢献できれば」

　運命の導きだ。プロ19年目、兵庫県伊丹市の昆陽里小に通い、「昆陽里タイガース」では坂本が投手、田中将が捕手としてバッテリーを組んだ2人が、同じユニホームに袖を通す。昨季は田中将は0勝、坂本も打率・238に終わった。「将大も去年あまり良くなかったし、僕も。互いにもう一回絶対見返してやるぞと思ってやっている」と力を込めた。

　大記録を全力で支える。日米通算200勝にあと3勝に迫る右腕に「投げている試合で活躍したいし、一緒にお立ち台に立てたらチームにとっていいこと」と意気込む。「キャンプで会えるのを楽しみにしている」と再会を心待ちにした。

　午前9時からの自主トレではウエートトレ、坂道ダッシュ、ノック、打撃練習と精力的に汗を流した。「胸郭を意識したトレーニングだったり、今までもなんとなくやってたけど、動きの中での意識の持ち方が変わった」とジムで学び直し、昨年11月から取り組んでいることも明かした。巻き返しへの準備に抜かりはない。

　「去年“坂本打たないな”とたぶん言われてたんで。“あいつやっぱ打つな”と思わせます」。盟友とともに逆襲する。（小野寺　大）