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【一問一答】殿堂入りのイチロー氏「おそらく10年、20年、もしくは僕がいなくなるときに実感」

スポニチアネックス / 2025年1月24日 3時5分

殿堂入りしたイチロー氏(左)は、妻の弓子さんと記念撮影(AP)

 メジャー19年間で3089安打を放ち、米国の野球殿堂入りを果たしたイチロー氏(51=マリナーズ会長付特別補佐兼インストラクター)が23日(日本時間24日)、ニューヨーク州クーパーズタウンにある野球殿堂博物館で会見を行った。

 イチロー氏は同時に殿堂入りとなったワグナー、サバシアとともに殿堂ユニホーム、帽子を着用して記念撮影。その後の会見ではユーモアもまじえながら、集まった記者に思いを語った。以下、イチロー氏との一問一答から。

(冒頭の挨拶)

 「こんにちは。現役選手として、7回クーパーズタウンを訪ねているんですけど、8回目の今回、ホールオブフェイマーとしてここに戻って来られたことを大変光栄に思っています。投票して頂いた記者の方々、ありがとうございました。どうやら一人、投票してくれなかった方がいるようですが、ぜひ自宅に招待して、一緒にお酒を飲みたいので、名乗り出て、シアトルまでお越しください。今日はよろしくお願いします」

 ――サバシアについて

 「まず敵として対戦していた時は、とにかく淡々とプレーする選手だなと。感情が見えない、ピッチャーとしていいピッチャーであったことは誰もが分かっているんですけど、今なかなかやっぱ見ない、現代では見ない選手の1人ですね。敵なのにすごく気持ちがいい、やっていても、気持ちのいい選手、まず敵としては。ヤンキースで一緒になったときはやっぱり敵として見ていたのと同じだと思いました。味方としても、どんなときも淡々とプレーする。感情を見せない。すごくこの選手のためだったら勝ちにしたいと思いにさせてくれるピッチャーでした」

 ――自身が何かを変えたと思うか

 「その質問に対して僕が答えることはできないですね。僕以外の第三者が決めることだと思うので、僕は答えられないです。もし僕が何かを変えた、僕自身が何かを変えたってここで言っていたら、おかしい人だと思いますね」

 ――大事にしている記念品は

 「僕はですね、現役時代をずっと一緒に過ごして、旅だったイッキュウと犬がいるんですけど、イッキュウは実はプラクを作ってもらっていて、殿堂に入っているペットはボブ・フェラーの猫とうちのイッキュウしかいないらしいですね。そのプラクが大事ですね」

 ――新人時代の自身にアドバイス

 「当時の自分に言いたいこととすれば、怖がらないで自分が信じた道に飛び込んで欲しいということです。人間関係色々あります。よかれと思って、結果でも、惑わされることもあります、人によって。でも信じている自分がいれば、自分を尽くしていれば、自分が信じた道に飛び込んでいけると思うんですよね。それを僕はしてきたつもりですけど、迷いなくそれをして欲しい、それが言いたいことですね」

 ――日本人初の殿堂入り

 「おそらくそれは時間が経ってから分かるんではないかと思います。まだ、21日に報告を受けて、今日までもう時間に追われてなかなか今の気持ちを噛み締めることができていません。今日、この博物館にきて、これからじわじわと湧いてくるとは思うんですけど、おそらく5年、10年、20年、もしくは僕がいなくなるときにそれを実感するんではないかと。何かが、今日の日が、この時に意味があったのかもしれないと感じられるのは先のことだと思います」

 ――新ルール

 「僕にとってはウエスト、イーストのストライクゾーンがすごく狭いことがうらやましいです。いいなと思います。審判は気の毒なこともあるし、ピッチャーは難しいだろうなという想像もします。あと残念なこととしては、見ている人たちの感情が奪われているシーンも多いと思います。感情を表したいのに、たとえば申告敬遠で投げないで申告して一塁に歩いて行くというのは、次の選手が、ネクストサークルの選手がどきどきしたり、球場全体がざわざわと、雰囲気が変わったり、そういう感情がなくなってしまった。そういうこと、いくつか残念なことがあります」

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