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壱岐が21世紀枠で選出され春夏通じて甲子園初出場 地域発祥の言葉「春一番」吹かせる

スポニチアネックス / 2025年1月25日 6時1分

帽子を投げて喜ぶ壱岐の選手たち

 第97回選抜高校野球大会(3月18日から13日間、甲子園)の選考委員会が24日、大阪市内で行われ、壱岐(長崎)が戦力以外の要素を加味する21世紀枠で選出された。離島のハンデを克服したナインは、春夏通じて初の甲子園で旋風を巻き起こすと意気込んだ。組み合わせ抽選会は3月7日に行われる。

 午後3時半ごろ、校内のホールで中継を見守っていた壱岐ナインは真っ先に校名が呼ばれると、もみくちゃになって大喜びした。離島のハンデを克服して春夏通じて初の甲子園出場。エースの浦上脩吾主将(2年)は「小さい頃からの夢だった壱岐から甲子園がかなってうれしい」と声を弾ませた。

 九州北西の玄界灘に浮かぶ人口約2万4000人の離島から甲子園へ。原動力になったのは春から3年になる部員で中学時代の有望選手が島に残った。浦上主将が在籍していた郷ノ浦中は22年の九州中学生選抜大会で九州王者に輝いた。勝本中は22年の県中学総体を制して全国大会に出場した。島外の学校からの勧誘があった部員もいたが、「みんなで壱岐高行こう」と一致団結した

 昨秋の九州大会でベスト8入り。その活躍は島民から「100年に一度の奇跡」と呼ばれた。九州本土への遠征には約1時間30分かかるフェリーでの移動が必要だが、船上でのミーティングをするなど、困難を乗り越えたことが評価されて21世紀枠での選出。坂本徹監督は「選手たちが自分たちで考えられるようになった。成長が凄い」と頼もしそうに見つめる。努力を重ねるチームをバックアップしようと昨年12月から壱岐市が目標1000万円の設定でクラウドファンディングを開始し、既に約4割以上が集まっている。

 甲子園でも旋風を起こす。浦上主将は「感謝の気持ちを持ち、まずは1勝したい。壱岐のみんなで校歌が歌いたい」と目を輝かせた。春先に吹く強い南風「春一番」は海難事故を教訓にした壱岐が発祥の言葉。地元出身の部員全21人が力を合わせ、憧れの聖地に新しい風を吹かせる。 (杉浦 友樹)

 ▽離島からの甲子園出場 長崎・壱岐が21世紀枠で春夏通じて甲子園初出場。離島からの初出場は1953年春の兵庫・洲本で初出場初優勝を飾った(75年夏、86年春、12年春も出場)。以降は山口・久賀(現周防大島、62年春と99年夏)、島根・隠岐(03年春)、沖縄・八重山商工(06年春夏)、新潟・佐渡(11年春)、鹿児島・大島(14年春、22年春)、香川・小豆島(現小豆島中央、16年春)、長崎・大崎(21年春)で、壱岐で9校目となる。

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