【センバツ】98年ぶり2度目の大阪勢不在 大院大高に吉報は届かず

選出されなかったことを選手らに伝える大院大高の辻盛監督（中央右寄り）（撮影・須田　麻祐子）

　第97回選抜高校野球大会（3月18日から13日間、甲子園）の出場32校を決める選考委員会が24日に大阪市内で開かれ、大阪勢は1927年以来98年ぶり2度目の選出なしとなった。

　近畿地区6校目に滋賀短大付の名が挙がると、大院大高・辻盛英一監督は少し天を仰いだ。大阪府吹田市の同校施設内で角田聡校長とともに中継を見守るも、吉報は届かず。大阪勢の不出場は1927年以来、実に98年ぶり2度目となった。

　「選ばれてほしいとは思っていましたが、大阪3位の近畿8強。“そらそうやろう”という感じ。ウチが選ばれなかったのが残念というよりは、大阪がゼロになってしまったことには、申し訳ないなという気持ちは、ちょっとあります」

　昨秋近畿大会では準々決勝敗退。近畿の最後の1枠は同じ8強の滋賀短大付との“一騎打ち”の様相を呈した。滋賀勢は滋賀学園も出場濃厚だったため、地域性なら優位との見方もあった。だが近畿大会初戦で大阪1位・履正社を撃破した滋賀短大付の試合内容が評価された。ただ、もともと目標は甲子園出場ではなく全国制覇。辻盛監督は落選直後にナインを集め訓示した。

　「選ばれたらラッキーと話していたけど、滋賀短大付はウチが（大阪大会で）負けた大阪桐蔭に勝った履正社に勝ったわけやから。夏に大阪でチャンピオンになって、誰にも文句を言われないように甲子園に行って、日本一を取れるように今からやったらええ」

　29年ぶり2度目の選抜は消えたが、勝負はこれから。夏こそ、全国屈指の激戦区で初出場を勝ち取り、大阪の強さを証明する。　（山添　晴治）

　≪連続出場92でストップ≫

　○…大阪勢は、今春選抜出場候補校に挙がっていた履正社、大阪桐蔭、大院大高の3校が落選。1927年以来98年ぶり2度目の大阪勢不在の大会となる。大阪勢が更新を続けていた都道府県勢の連続大会出場の最長記録は92でストップ。大阪勢に続く東京勢は今大会で41年から80大会連続、北海道勢は52年から74大会連続出場とした。