1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 芸能
  4. 芸能総合

長塚京三 12年ぶり映画主演「求められる間は俳優として生き続けることが僕の幸せ」 7月に傘寿

スポニチアネックス / 2025年1月25日 11時17分

映画「敵」に主演した長塚京三

 俳優の長塚京三(79)が12年ぶりに主演した映画「敵」(監督吉田大八、公開中)でスポニチのインタビューに応じた。

 筒井康隆氏(90)の同名小説が原作。20年前に妻に先立たれ、静かに暮らしていた元大学教授の儀助(長塚)のもとに届いた一通のメールが、その平穏を狂わせていく。

 見る人の経験や想像力によって、多様に広がっていく全編モノクロームの作品を見た長塚は「余計なものがそぎ落とされていて、人物の感情が伝わってくる」と驚きがあったという。

 フランスの大学で学んでいた1974年に映画「パリの中国人」でデビュー。50年の節目を迎えた昨年、東京国際映画祭で、最優秀男優賞、東京グランプリ、最優秀監督賞の3冠を獲得したことは励みになった。

 「この歳になると、表舞台から遠ざかるものだけど、思わぬ評価をいただいた。お金や名誉ではなく、求められる間は、俳優として生き続けることが、僕の幸せ。仕事が趣味なんですよ」

 7月に80歳の誕生日を迎える。「歳を重ねてやっと理解できたこともありますし、僕ら役者はそれを演技という形で経過報告できる」と気力をみなぎらせている。

 表舞台に立ち続けるために、大切なことは「体調を整えること」といい、購入したストレッチポールで柔軟運動などを欠かさないという。

 マネジメントを務めていた女性と2009年10月に再婚。結婚16年目を迎えた。

 儀助は家事も料理も難なくこなすが「僕は食べるだけ。片付けはたまにしますけど…」と小声になると「ありがとうって、感謝を伝えなきゃね。いつでも万全の体制で仕事に送り出してくれる。大切な存在です」と同席していた妻を愛おしそうに見つめた。

 11年前の5月5日に迎えた愛犬「ココ」と“2人1匹”の暮らしを送っている。夫婦の楽しみは「自宅の庭で育てているバラ」で、庭師に整備を依頼し、ピンクやクリーム色など、30種類以上のバラが咲く5月を心待ちにしている。

 「近所の人も楽しみにしてくれているので、満開になったら、テラスでお茶会を開くんです」とスマートフォンで撮影した庭の様子を見せてくれた。

 人生100年時代。終活の一環として、車の免許を返納したという。

 「一生懸命考えて暮らしていても、うっかりしている間に、ぱらぱらと年を取ってしまう。1日は長いけれど、人生は一瞬だよ」。

 半世紀以上を表現の場に捧げ、自らを律し続ける長塚の、さりげないひと言にハッとさせられた。(西村 綾乃)

 ◇長塚 京三(ながつか・きょうぞう) 1945年(昭20)7月6日、東京都生まれの79歳。 フランス・パリにあるソルボンヌ大学に在学していた74年に映画「パリの中国人」でデビュー。ドラマ「金曜日の妻たちへ」「ナースのお仕事シリーズなどに出演。1997年公開の映画「瀬戸内ムーンライト・セレナーデ」で第21回日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞した。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください