【卓球】4強入りの早田ひな 手負いでもコートに立つ理由「諦めずに頑張ることで…」

＜全日本卓球選手権準々決勝＞勝利して笑顔の早田（撮影・沢田　明徳）

　◇卓球・全日本選手権第5日（2025年1月25日　東京体育館）

　女子シングルスで3連覇を狙う早田ひな（日本生命）が、準々決勝で芝田沙季（ミキハウス）を4―1で下して26日の準決勝に進出した。

　3ゲーム連取した後、第4ゲームこそ落としたものの、会場に大きな声を響かせて快勝。「試合だけに集中できた。要点を押さえて試合に入った。今日は頭が良かったかなと思います」と振り返った。

　パリ五輪で痛めた左腕はまだ万全には遠い。これまでも棄権の可能性を示唆していたが、この日は「今もちょっと試合直後で、分からないけど。2、3時間後に状態を確認して。年末から復帰して、1日に1試合や2試合。それぐらいしか試合をしていないので。これだけ試合をこなすのが初めて。昨日の2試合目ぐらいから未知の世界で。明日もできるように努力したい」と説明した。

　手負いでもコートに立つ理由がある。「パリ五輪までの自分に戻ることはできなくて。当たり前にできていたことができなくなる。たくさんつらい思いをされている方にも通じるものがあるのかなと。諦めずに頑張ることで、違う世界が見えてくる。それを皆さんに伝えることができるのかなと」と言う。

　3連覇へあと2勝。「今日はしっかり休んで、思う存分ケアをして明日に臨みたい」。伝えたいメッセージをプレーに込めて、3年連続の日本一を狙う。