王将戦第2局1日目 藤井聡太王将が43手目封じる 緊迫の長考合戦

＜ALSOK杯第74期王将戦第2局・第1日＞封じ手に署名する永瀬九段（左）

　将棋の藤井聡太王将（22）＝7冠＝に永瀬拓矢九段（32）が挑戦するALSOK杯第74期王将戦（スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催）7番勝負第2局は25日、京都市伏見区の「伏見稲荷大社」で行われ、午後6時27分に藤井が43手目を封じ、1日目が終了した。

　午後6時に封じ手の定刻を告げられてからも、たっぷり25分盤をにらみ続けた藤井。その後、27分に封じる意思を示した。

　先手藤井、後手永瀬で始まった対局は、後手の永瀬が誘導して横歩取りの戦型に。研究の深い永瀬が駒組みを進め、藤井が応じるという展開となり、午後0時30分からの昼食休憩の時点で藤井は2時間26分を消費。対する永瀬は44分で、すでに1時間40分以上の持ち時間の差が生じた。午後2時現在では2時間以上の差になったものの、その後永瀬が42手目△1四歩に2時間32分消費するなどして、持ち時間が逆転した。

　立会人の久保利明九段（49）は「39手目の▲2四飛と浮いた手など、想定していない形になったのではないか」とし、控室を訪れた西田拓也五段（33）は「（1四歩は）将来的な部分を見据えての手だが、この段階では苦心の一手」と解説。2日目の展開について久保は「互いに王は固くないので、慎重さが求められる。明日も長考合戦になるのでは」と話した。

　2日目はあす26日午前9時に再開する。