【王将戦】藤井王将、妥協なき真っ向勝負 永瀬九段の端攻め迎え撃つ7七桂
スポニチアネックス / 2025年1月26日 5時3分
◇ALSOK杯第74期王将戦7番勝負 第2局第1日(2025年1月25日 京都府京都市 伏見稲荷大社)
【関口武史 第1日のポイント】藤井王将の先勝を受け始まった第2局、後手番の永瀬九段が横歩取りの趣向から意欲的な指し回しを見せる。早々に△9四歩と端を突き事前準備をうかがわせ、立ち上がりから藤井を揺さぶる。
以後も永瀬の指し手は早く、藤井は警戒感を強めてゆく。永瀬の△8八角成に対し39分の考慮で用心深く▲同金には控室で驚きの声が上がった。通常は▲同銀だが後手の△2八角を警戒し金を選択。対局前に藤井は「一手一手読みの入った手を指していきたい」と抱負を述べた通りの展開となった。
開幕戦に続き△9五歩と再び永瀬が端から火の手を上げる。対して藤井は端を手抜いて▲7七桂(A図)。真っ向勝負で迎え撃つ。先手陣は△7九角の隙を抱えるが△9六歩の取り込みに▲9四歩が狙いの切り返し。以下△同香には▲9五歩△7九角▲8九歩と底歩で耐える。
後手は△3三桂から飛車を追うが再びの▲3四飛が好形で後手陣に大きな制約を与えた。飛車の横利きが絶大で△7九角の攻めには▲8九金△8七歩成▲8三歩△同飛▲8四歩の受けを用意しつつ▲9三歩成△同桂▲9四歩の狙いも秘めている。永瀬の研究に対し藤井が一切の妥協なく強気に応戦し初日を終えた。(スポニチ本紙観戦記者)
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