日本ハム矢沢“野手投げ”で二刀流3年目の真価発揮へ 投球時も外野スローと同じテイクバックに変更
スポニチアネックス / 2025年1月26日 6時3分
日本ハムの矢沢宏太投手(24)が、“野手投げ”で二刀流3年目の真価を発揮する。先乗り自主トレ2日目の25日、沖縄・名護でブルペン入り。今季から取り組むテイクバックを早めた新フォームで30球を投げ込んだ。昨季までは投手と野手での投げ方の違いに苦しんだが、投球時も外野スローと同じテイクバックに変更。これまで以上にスムーズな二刀流が可能となり、ついに投打で本領を発揮する時が来た。
テイクバックはまるで外野手のスローイングのようだった。投打二刀流3年目を迎える矢沢が、沖縄入り後初のブルペン入り。体重移動時に左腕がすっと頭の近くに上がり、スムーズな連動で切れのある直球を投げ込んだ。
「ちょっと早めにここ(トップの位置)に腕を持ってきているんですよ。野手投げ。そういう感じですね」
昨季まで、二刀流ならではのギャップに苦しんだ。球速を求める投手はダイナミックな体の使い方をする一方、送球の安定さを求められる野手は素早い体の使い方をする。フォームに違いがあり「感覚の違いがあった。よりギャップがないように投げたい」と、素早くトップの位置をつくる野手の投げ方を投球時にも取り入れた。
テイクバックを早めたことで、完璧なリリースポイントもつかんだ。昨秋に投球フォームのデータを測定した際、「マックスの力が伝わっている時がリリースのちょっと手前だった。だから間に合っていなかった」と矢沢は振り返る。腕を上げるタイミングを早めたことで、リリース時にパワーが集中するようになった。
新人だった1年目は野手、そして2年目は投手を中心に挑戦。過去2年で経験値を蓄え、3年目の今季は二刀流勝負の年と位置づける。野手からリリーフ、リリーフから野手などさまざまな起用にも柔軟に応えられるように準備はしてきた。「まずは開幕スタメンが一番の目標」と矢沢。その先には、矢沢にしかできない世界が広がっている。(清藤 駿太)
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