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育成サブマリン・下川隼“お手本”高津監督の下で浮上準備着々 磨く2つの魔球

スポニチアネックス / 2025年1月26日 8時0分

ヤクルト・下川の投球に熱視線を送る高津監督

 掘り出し物、かもしれない。オイシックスから育成ドラフト3位でヤクルトに入団した下川隼佑投手(24)。埼玉・戸田での新人合同自主トレのブルペンでは、下手投げから切れ味満点のボールを投げこみ、高津監督ら首脳陣も高評価。育成選手としては異例のキャンプ1軍スタートが決まった。

 もちろん、道のりは簡単ではないだろう。それでも下川は「できる限り早く支配下になれるように」と意気込む。1軍の春季キャンプは絶好のアピールの場。紅白戦や他球団との練習試合など実戦に向けて、「自分はアンダースローで、その軌道から強い直球を投げるというのがアピールポイント。そこを存分に出せたら」と力を込める。

 昨季は新潟に本拠を置くオイシックスに所属。同チームはイースタン・リーグに新規参加し、下川は40試合に登板して4勝8敗、リーグ4位の防御率3・86。規定投球回に到達したサブマリンは102奪三振で最多奪三振のタイトルを獲得した。まさに実戦派だが、克服すべき課題もある。それが対左打者へのピッチングだ。

 「去年は数字的にも左打者は凄い課題になっているので」。右の横手投げ、下手投げの投手は、リリースの際のボールの出所が見やすくなるため、左打者が苦手とされる。下川も昨季、対右打者を打率・190、67奪三振と抑え込んだのに対し、対左打者は打率・316、35奪三振と打ち込まれるシーンが目立った。対策の一つとして思い描いているのが「シンカーとかチェンジアップ。落ち球を精度良くしたい」と、変化球をさらに磨くつもりでいる。

 高津監督も現役時代は右のサイドスロー。下川がその点をいかに克服するかをチェックするだろう。まずは左打者をいかに抑えるか。成り上がりを目指すサブマリンの、それが第一歩だ。

(記者コラム・鈴木 勝巳)

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