王鵬 親子3代優勝はお預けも新三役昇進確実に 「直すところはたくさんある」春場所で雪辱誓う

＜大相撲初場所千秋楽＞優勝決定ともえ戦で豊昇龍に攻められる王鵬（撮影・西海健太郎）

　◇大相撲初場所千秋楽（2025年1月26日　両国国技館）

　王鵬は初の優勝へあと一歩、及ばなかった。「今日は3番取る気で来た」と気合十分に臨み、本割では2敗でトップの金峰山を引きずり降ろし、三つ巴の優勝決定戦へ持ち込んだ。だが、最後は豊昇龍に屈し、夢は目前で消えた。

　「悔しいですね。勝たないといけないところで集中力が切れた。直すところはたくさんある」

　32度の優勝を誇る祖父の元横綱・大鵬は、61年秋場所で三つ巴戦を制してV。優勝1度の父の元関脇・貴闘力は94年春場所で曙と貴ノ浪との三つ巴戦に進出したことがある。親子3代優勝はお預けとなったが3代で優勝決定巴戦に進んだ初めての例となった。

　12勝を挙げ、初の三賞となる技能賞を獲得。春場所では新三役昇進を確実にした。前頭2枚目だった昨年秋場所は9勝6敗だったが、三役昇進は見送られた。「番付運が悪いので上がっていたらうれしい」。優勝争いを盛り上げた24歳は吉報を待つ。