玉川徹氏 フジ“やり直し会見”日枝氏不在なら「価値がそれだけで半減」「危機感を持っているのかどうか」

テレビ朝日社屋

　元テレビ朝日社員の玉川徹氏（61）が27日、テレビ朝日「羽鳥慎一　モーニングショー」（月～金曜前8・00）に出演。中居正広氏（52）の女性トラブルを巡って存続の危機にあるフジテレビが同日午後4時に都内で“やり直し会見”を開くことに言及した。

　フジテレビは17日に港浩一社長らが記者会見を行い、中居氏と女性のトラブルなどに関して説明。ただ、メディアを限定したり動画撮影を禁じたりと、多くの制限を設けた。この姿勢にスポンサー企業などから批判の声が殺到。CM出稿の差し止めなどが相次いでいる。批判を受けて同局は、27日午後4時から、ネット媒体などからの参加も募る、オープンな形であらためて会見を開くことを明らかにした。

　会見には同社の港浩一社長、嘉納修治会長、遠藤龍之介副会長、フジ・メディア・ホールディングスの金光修社長の4人が出席予定。しかし、社長、会長を歴任し、同局の役員を40年以上務める日枝久取締役相談役は、出席者の中に名を連ねていない。

　玉川氏は「もし、日枝さんが会見に参加しないってことになると、会見の価値がそれだけで半減だと思いますね。点数としても50点になっちゃう」と言い切った。

　その理由として「フジの中の話を聞いていると、実質的な人事権を持っているのは日枝さんってことなんですよね。それは取締役相談役なので、別に代表権とかを持っているわけじゃないんですよ。だから、制度上で人事権を持っているわけではないんですけど、結局、長い日枝さんの社長から続いた経営の連続の中で、周りを“イエスマン”で固めていると。なので、言うこと聞くんですよね」と代表権こそないもののグループ全体の人事に圧倒的な影響力を誇る“日枝帝国”があるとした。

　

　そして、玉川氏は「確かフジテレビジョンの副会長の遠藤さんかな、会見の中でおっしゃってたのは“日枝さんがすべてを決めているわけではない”と。けれど、日枝さんが決めたことには逆らえないって感じなんですよね。だから実質それは最終決定権を持っているってことになると思いますので、そういうふうな方が今回の件にも一切絡んでないっていうのがちょっと考えにくいんですよ」と続けた。

　だからこそ「今回のすべてのいろいろな様々な問題に対しての意思決定に日枝さんがどういうふうに関わっていたか、日枝さん無しで本当に語ってくれるんだろうか。語ってくれるんだったらいいですよ。だけど、（フジの）社員の説明会では“人事権あるんでしょ？”って突き付けられた時に“いやいや日枝さんにそんな人事権なんかありません”って、言っちゃうんですから。そうなると、社員も何だ？って話になってしまうところがあるので、そこは非常に重要なポイントじゃないかなって。だから是非出席してほしいです」と日枝氏も出席すべきと訴えた。

　共演した山口真由氏が「事実認定が先」「事実認定があって初めてそれに対する責任の取り方ってのが出てくる」と意見。桜美林大ビジネスマネジメント学群の西山守准教授も「今回の事案が中居正広さんと女性との間のトラブル」をめぐる記者会見であるとし、「日枝体制の方に議論がいってしまうと、ちょっと今回の記者会見の建て付けとズレてくるのではないか」と会見は別ですべきではと意見した。

　ただ、玉川氏は「中居さんの件だってプライバシーがあって、被害者保護しなくちゃいけなくて、何でもかんでもしゃべれるわけじゃないんですよ。そこよりも今回、会社のガバナンスが問題になっているんだとすれば、そこは本質だって話をしてるんです」と意見を譲らず「（会見を）2回やる必要ないと思います。1回で済ませればいいじゃないですか」と言い切った。

　前回17日の会見を振り返り「不要なステップを踏んでしまったわけですよ」とし「今回、メディアを入れるってことになったけど、あえてメディアを入れないって会見をやったためにまたこんなことやるわけでしょ？だったら、“なんでこの会見で日枝さんが出てないんだ”って突っ込まれて、それが問題になって、また出てくるってことだったら、最初から出てりゃいいじゃないですか」と日枝氏不在の会見ならば、前回同様に“やり直し”議論が起きると断言した。

　そして「だから、そこが危機感なんですよ。それがポイントなんですよ。フジテレビが本当に危機感を持っているのかどうかっていう」とバッサリ。「なんで、わざわざ切り分けるんですか？1回でやりゃいいじゃないですか。だって時間無制限なんですよ」と持論を語った。