中居氏の問題知らせず番組起用 フジ港社長が制作側に謝罪「スタッフは憤っていると思う。申し訳ない」

＜フジテレビ会見＞会見に臨む港社長

　フジテレビは27日、中居正広氏（52）の女性トラブルに社員の関与が報じられている問題などを受け、東京・台場の同局であらためて記者会見を開いた。

　同局の説明によると、この問題では被害女性が「誰にも知らずに仕事を続けたい」と求めたことから、情報を耳に入れる社員を限定。一部役員はもちろん、コンプライアンス委員会にすら報告していなかった。

　このため、同局のスポーツ特番などでは、事情を知らないスタッフが中居氏のキャスティングをするという事態も起こった。これについて、港浩一社長は「情報を抑えながら進めてきたために、スポーツ番組等、特別番組で中居氏を起用する番組が複数あった」と説明。「スタッフは当然、一生懸命、番組を作ります。しかし今、中居氏のことを知ったスタッフは憤っていると思いますし、私もそういう情報を制限したため、そういう出来事が起こってしまったことは大変、申し訳ないと思います」と謝罪した。

　その上で「彼女の状況を第一にということ。人権意識の欠如、ガバナンスの不全ということにつながっていくんですけれど、すべて私の責任であると感じています。

　会見には嘉納修治会長、遠藤龍之介副会長、港社長、28日付で社長に就任する清水賢治専務のほか、親会社のフジ・メディア・ホールディングス金光修社長も出席したが、影響力を持つと言われる元社長、元会長で取締役相談役の日枝久氏は出席しなかった。

　会見開始前には、27日付で港社長、嘉納会長が辞任すると発表された。