〓橋ひかる、20代の成長描く“お仕事ドラマ”で新境地 23歳で芸歴11年「まどか…」で新たな発見

火曜ドラマ「まどか26歳、研修医やってます！」尾崎千冬を演じる〓橋ひかる（C）TBS

　デビュー11年を迎える女優の〓橋ひかる（23）が、今期ドラマで初の「研修医」役に挑戦している。TBS系火曜ドラマ「まどか26歳、研修医やってます！」（火曜後10・00）で、令和のイマドキ研修医を熱演。同世代俳優が集まる撮影現場の様子を聞いた。（中村　綾佳）

　水谷緑氏による同名漫画が原作。26歳の研修医が、ベテラン医師たちの試練に立ち向かい、医師として女子として人生と向き合う濃厚な2年間を描いた成長物語で、〓橋が演じるのは、主人公・まどかと同期の研修医・尾崎千冬。サバサバしていて意思が強く、将来のビジョンがはっきり見えているしっかり者で、研修医のうちに生涯のパートナーを見つけ“旦那と共に開業”を夢見て婚活にも奮闘しており、自立した医師を目指している――という役どころ。

　〓橋は14年に「全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞して芸能界入りし、今年でデビュー11年目を迎える。16年公開映画「人生の約束」で女優デビュー。17年NHK大河ドラマ「おんな城主　直虎」でドラマに初出演を果たし、翌18年に日本テレビ系「高嶺の花」で民放ドラマ初出演。コスプレイヤー役で一気に知名度を高め、以降「村井の恋」（TBS）や「顔に泥を塗る」（テレビ朝日）主演など、話題作に数多く出演してきた。

　23歳ながら11年のキャリアを積んできた。表現者として、自身の役柄のみならず、周囲をよく観察して臨機応変に役作りを行っている。今回の千冬役も、芳根京子演じる主人公・まどかのキャラクターを見てから微修正した。

　「千冬は、最初は“ちゃきちゃきな感じでやるのもいいかもね”など、いろんな選択肢を監督やプロデューサーと話していました。でも台本を読んで、“まどかとは正反対な見方をする役になってるんじゃないか”と思いました」

　芳根と同期役でありながら、実年齢は芳根の27歳に対し〓橋は23歳。また、もともとの明るい性格や動作のクセなどから「ちょっと幼く見えてしまう」といい、「芳根さんと並んだ時に、同期の女性として見えるように意識しました。私はもともとリアクションが大きく、役も“ノリノリ”な感じで最初は作っていたので、芳根さんと並んだ時にそこは抑えていこうと、プロデューサーとも相談しながら役作りをしました」と、千冬誕生の背景を明かした。

　同作は医療現場の中で、24歳のまどかが同期の仲間たちと励まし合って、医師として女子として、人生と向き合う濃厚な2年間を描いた成長物語だ。作中では、同期5人が切磋琢磨しながら成長していく場面がクローズアップされる。〓橋は同期で表現するシーンについて「芳根さんが“青春っぽい”と言っていたワードが本当にその通りで…衝突もあったり、お互い高め合ったり、ただ楽しいだけじゃなくて、酸いも甘いも両方あるイメージでやっています」と撮影現場の様子を告白。また、自身のこれまでの出演作を振り返り「私は同世代の方々との共演機会が少なく、学園ドラマのような大人数での共演もなかったので、楽屋話などもあまり経験してこなかったんです。なので凄く新鮮で、みんなで役や台本に関して話し合ったり、“こうしたら映えるかな”といった話もしているのがすごく楽しいです」と心からの笑顔を見せた。

　最初はどぎまぎしていた5人も、それぞれの個性が分かり、今ではすっかり仲良しに。「台本の変更があった時は、みんなで読み合わせをしようとか、長いシーンはみんなで合わせてみようとか、芳根さんが率先して声を掛けてくれる。ワイワイ楽しむだけでなく、より良いものを作るために、コミュニケーションを取れている。本当に研修医同士みたいな感じ」と〓橋。そんなチームで届ける28日放送の第3話では「研修医の皆が将来について話し合う」シーンが見どころだといい、「特に『衝突と和解』がテーマだと思っています。大人になればなるほど、人とぶつかることって少なくなるかと思いますが、この研修医の皆は自分の思いをすごく話すタイプの人たちなので、それがとても面白いです。仕事で“慣れ”も出てきて、緩みや甘えなど、より人間らしい姿がより見えるのも3話の見どころです」と呼びかけた。