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運命の1・29 欧州CL史上最も熱い一日 新方式1次L最終節18試合一斉キックオフ

スポニチアネックス / 2025年1月29日 6時3分

マンチェスターCのグアルディオラ監督

 【蹴トピ】新方式の欧州チャンピオンズリーグ(CL)は29日に1次リーグ最終戦が行われる。同じ順位表で争う36チームが同時刻キックオフで対戦。1~8位に与えられる決勝トーナメント切符(16強)や9~24位による決勝トーナメント進出プレーオフ(PO)出場権などを懸け、僅差で明暗が分かれる運命の瞬間を迎える。

 試合数と注目度、いずれをとっても大会史上最大の一日になる。各国リーグ戦でも最終節は同時刻開催が一般的ながら、その数は9~10試合程度。24チームが争うイングランド2部でも12試合だが、欧州最高峰のCLで各国王者や上位クラブが一斉に18試合を戦う。

 8位以内確定で既に16強入りを決めているのは首位リバプールと2位バルセロナしかなく、敗退決定済みの9チームを除く前節3~27位の実に25チームが気の抜けない戦いに挑む。「消化試合をなくす」という新方式採用時の狙い通り、敗退チーム同士の対戦はわずかに2試合しかない。

 16試合が浮沈に影響する中で注目されるのがマンチェスターC―クラブ・ブリュージュ戦とシュツットガルト―パリSG戦。各クラブにとって第一関門の決勝トーナメント進出PO(9~24位)が未確定なのは9チームで、生き残りが懸かった直接対決はこの2試合のみだ。

 特に23年王者マンチェスターCは開幕時の優勝オッズ(ウィリアムヒル社)で1番人気(3・75倍)、20年準優勝のパリSGも6番人気(17倍)と優勝争いが期待されていた中で苦戦。敗退圏の25位で最終戦を迎えるマンCのグアルディオラ監督は逆転突破には勝つしかない状況を「勝てなければ(突破に)値しないということ。十分な勝ち点を挙げてこなかったことを受け入れなくてはならない」と厳しく受け止める。

 パリSGは異なる8チームと当たる新方式に苦しめられた。クジ運にも恵まれずにアーセナル、Aマドリード、Bミュンヘンに敗れて一時は敗退圏の25位に低迷。マンCと戦った前節に0―2から逆転勝ちして22位に浮上したが、勝ち点10で並ぶシュツットガルトとの対戦結果次第で敗退の可能性があり、ルイスエンリケ監督は「心身ともに強くあらなければ」と力を込める。

 キックオフは日本時間の30日午前5時。各チームが他会場の経過も見据えながら繰り広げる戦いの行方は予断を許さない。アディショナルタイムを含め、サッカーファンにとってはたまらない濃密な2時間となりそうだ。

【試合激化必至 1次Lの順位がそのまま決勝Tシード順に】

 1次リーグが従来比2試合増の8試合となり、日程過密化の中で各チームの監督が意識するのがPO回避だ。8位以内を逃せば突破を決めても、負担が大きい生き残り対決をさらに2試合も戦うことになる。現在3位で最終戦で引き分ければ16強が決まるアーセナルのアルテタ監督は「少し休息を取ってリセットできるのは素晴らしいこと。(負傷中の)何人かが戻ってくるのも大きい」と意義を語る。

 さらにPOと決勝トーナメントの抽選方式の変化も順位争い激化の一因となっている。原則として最上位2チームが最下位2チームと対戦する仕組みで、POでは9位と10位が23位か24位と対戦へ。11位と12位は下から2番目のペアリングになる21位か22位と戦う。従来は各組1位と2位の8チーム同士が分かれて16強の抽選が行われたが、新形式は順位がそのままシード順に相当。組み合わせに反映されやすくなった。

 強豪の苦戦が目立った今季に関しては第7戦の順位を当てはめれば、首位リバプール、2位バルセロナと対戦する可能性がある15位はBミュンヘン、16位はRマドリード、17位はユベントス、18位はセルティックと強豪や名門が顔をそろえる。

 リバプールのスロット監督は「テニスの第1シードなら長期の成績に基づくランクで(シード順が低い)相手が決まるが新方式ではクジ運が順位を左右する」と首をかしげるが、BミュンヘンやRマドリードが自力でリバプールやバルセロナとの早期対決を避けるには最終節に勝って順位を上げるしかなく、激しいバトルは必至。POでも9~16位は第2戦をホームで戦えるアドバンテージがあり、最終戦の結果は大きな意味を持つ。

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