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「御上先生」犯人発覚 ほとんどの視聴者がだまされた!鋭い視聴者は気付いた? 巧みすぎる“トリック”

スポニチアネックス / 2025年1月29日 9時31分

日曜劇場「御上先生」第2話。真山弓弦(堀田真由)と御上孝(松坂桃李)(C)TBS

 俳優の松坂桃李(36)主演のTBS系日曜劇場「御上先生」(日曜後9・00)の第2話が、26日に放送された。第2話のラストでは、初回冒頭で起きた国家公務員採用試験殺人事件の犯人が明かされた。犯人については初回終了後にさまざまな考察が上がっていたが、ほとんどの考察を裏切るまさかの人物の登場に、驚きの声が上がっている。

 <以下、ネタバレあり>

 同作は、松坂演じる東大卒の「文部科学省エリート官僚」が出向で私立高3年の担任教師になったことを機に、生徒を導きながら教育制度を現場から壊して権力に立ち向かう物語。映画「新聞記者」などで知られる詩森ろば氏によるオリジナル脚本で、「ドラゴン桜」(21年)や「VIVANT」(23年)、「アンチヒーロー」(24年)など数多くのヒット作を手掛けた飯田和孝がプロデューサーを務める。松坂の日曜劇場出演は、大ヒットとなった「VIVANT」以来で、主演は初めてとなった。

 初回、令和6年国家公務員試験採用総合職一次試験の会場のシーンで、受験生が刺されるという衝撃シーンで幕を開けた。この事件が、御上(松坂)の赴任先である私立隣徳学院3年2組の生徒・神崎拓斗(奥平大兼)が過去に作成した「教師の不倫を暴いた学級新聞」と関連がある――というところで幕を閉じた第1話。第2話では、神崎の新聞によって学校を辞めた冴島悠子(常盤貴子)が、殺人事件の犯人の母親だったということが発覚。ラストで、受験生の渋谷友介(沢村玲)を殺した真山弓弦は女性だったことが発覚する。

 真山弓弦を演じたのは、女優・堀田真由。「受験会場で、いちばんイケすかないかんじのヤツを殺そうって決めてたんだ」と語り、殺した理由については「テロだから。もしくは…革命?…この世は歪んでる。ぶち壊すには最大の効果が必要。違う?」と御上に問いかけた。

 犯人について、第2話ラストまでは「真山弓弦」という名前と年齢、母親が冴島悠子という情報しか分かっていなかったが、多くの視聴者が「息子」だと勘違いしていたようだ。ネット上には「何故だろう。黒ずくめのコートを着た犯人、上の方からの映像がメインで身長差が分からなかったとは言え、勝手に“男性”だと思っていた。名前的にも、似た名前の男性有名人がいるので、そう思い込んでいた。私はこれが、1番怖かったです。自分に落胆した」「“なぜ辞めさせられたのが男性じゃなく女性なのか”と投げかけた上で犯人が“女性だった”の本当に視聴者の価値観をガンガン揺さぶってきててすごい。犯人が男性だと無意識に思い込んでたの、まんまと制作陣の意図にハマった感じだな」と、女性と発覚した事への驚きの声があふれた。

 脚本を手掛けた詩森氏は、「弓弦役、女性もアリですか?とおっしゃったのは飯田Pです。即答でそうしましょう、と言いました」と、犯人役を女性にした経緯を説明。飯田氏は取材の中で「企画当初は男性を想定してたんです。ですが、“こういう事件を起こすのは男性”というのは、ちょっと典型的かなという思いもあり、『アンチヒーロー』の演技を見てぜひ堀田さんにやっていただきたいと思った」と明かしている。

 第2話の中では「なぜ不倫騒動でやめされられたのは女性教師だけだったのか」「御上の赴任で担任を変えられたのは、是枝先生が唯一の女性担任だったからだ」と、しきりに「ジェンダーバイアス」を訴えている。鋭い視聴者は第1話の時点で「男性っぽい名前だけど、女性かもしれないよね」「長髪 小柄な印象→女性濃厚」「息子と見せかけて娘の可能性あるかも」と気付いていたようだが、ほとんどの視聴者の中に無意識に芽生えていた「犯人=男性」というジェンダーバイアスを、ラストシーンで気付かせた巧みな演出となった。

 真山弓弦を演じた堀田は、自身のSNSで「日曜劇場『御上先生』真山弓弦役で出演しております」とあいさつし「自身の意思で起こした事件には彼女なりのメッセージがあるはずです」と吐露。「彼女の心に耳を傾けながら自分なりに考え、弓弦と向き合い続けます。皆様、来週もよろしくお願いします!」と呼びかけた。

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