橋下氏 文春にもフジにも苦言「フジ会見前に謝罪訂正すべき」「フジ経営陣も記事内容変更言うべき」

橋下徹氏

　元大阪府知事・市長の弁護士・橋下徹氏（55）が29日、カンテレ「旬感LIVE とれたてっ！」に出演。週刊文春が、中居正広氏の女性問題をめぐる報道で、フジテレビ社員A氏関与についての記事内容を一部訂正したことについて語った。

　文春は知人の証言として記載した内容を訂正。中居氏との食事会について、女性X子さんはA氏の誘いで行ったとしたものを中居氏の誘いだったと訂正した。この件について文春は27日、電子版で「その後の取材成果を踏まえ修正した」と説明。28日には、おわびの公式サイト上に公開した。

　この訂正のきっかけとなったのが橋下氏。文春の取材を受けていた橋下氏が「大きな前提事実の変更があったことなのでしっかりと事実訂正を大きく報じて謝罪すべき」と指摘していた。

　なお文春側は「A氏が件のトラブルに関与した事実は変わらない」とした。フジ側は「当初より一貫して当該社員は食事会の設定を含め一切関与していないと主張し、発行元にも伝えていた。今後は第三者委員会の調査に委ねる」としている。

　橋下氏はこの日、「僕は週刊文春の内容が変わったとこの番組でも言ってたし、他の番組でも言ってた。それを聞いて、週刊文春が僕にインタビューを申し入れてきた。僕は文春に文句言いますよ、言いたいことを1時間言わせてくれって言ったら、思う存分言ってくれと」と経緯を説明した。

　橋下氏はインタビューで文春側に「ここの変更は、ものすごい核心的な変更だから謝罪が必要だと言い続けた」と振り返った。「文春の中でいろいろ議論があったみたいですね。僕はもっと早く訂正すべきだと思ってます」と語った。「文春は1月6日の段階で事実がちょっと違うと気づき、僕も1月中旬に謝罪したほうがいいって申し入れてますから。そこから約2週間訂正せず放置してた。最後の最後に社内で訂正したほうがいいという声がフジの会見前に強くなって、有料の電子版で訂正した」という。

「僕はこのしれっとした訂正の仕方はおかしいじゃないか、と。SNSでもいろんな人がそう言いだしたもんだから、文春は昨日お詫びして訂正した。やるんだったらフジの会見の前にやらなきゃいけない」と苦言を呈した。

　同記事が与えたフジテレビへの影響について、「弁護士としての見解では、かなり影響したと思う。Aさんが直接誘ったか、中居さんが誘って女性の気持ちの中でAさんの会合だと思って行った、というのでは全然違う」と指摘。「文春は往生際が悪い。A氏がセッティングしている会の延長だったことは間違いない、というのは女性側の気持ち。文春は女性の証言、心の中の話ではなく、延長についての客観的事実を取材して立証しいかなきゃいけない」と求めた。

　「文春も会見をしたほうがいいと思う」と橋下氏は言いつつ、「でもフジだってCMが引き上げられてから腰が上がった。文春も、不買運動や広告が引き上げられることがない限り強気に会見はしないんじゃないかな」と推測した。

　また、「同時に僕はフジテレビにも言いたい」とも。「日本を代表する報道機関なんだから、僕が言うことぐらい、経営陣が“（記事）内容が変わってますね”と（会見時に）言うべきだと思いますよ」と訴えた。

　さらに「僕は文春の取材力も立派だと思ってるし、今回これでフジテレビが調子に乗っちゃいけないのは、ここは確かに訂正されたけど、A氏が他のタレント含め、社内外の女性を呼んで飲み会をやってたのかの事実関係はちゃんと調べないといけない」と指摘した。