ソフトバンク「PS！（ピース）」 日本一へ思いを込めた新スローガン!!

2025年のスローガン「PS！」を披露するソフトバンク・小久保監督（撮影・成瀬　徹）

　誰もが欠かせないピースとなれ――。ソフトバンクは　29日、みずほペイペイドームで2025年スローガンが「PS！（ピース）」に決定したと発表した。小久保裕紀監督（53）は「Professional　Spirit（プロフェッショナル　スピリット）」の頭文字2文字を合わせた造語の意味を説明後に「ピースポーズ」も初披露。かけらとの意味でもあるピースを結集させ、日本一奪回を狙う。

　“プロ魂”をさらに持って戦ってほしい。小久保監督が、選手の奮起を促す際に言ってきた言葉が略されたものが、就任2年目のスローガンとなった。

　「プロ野球選手として代えの利かない人材になることがプロフェッショナルだと常々、話をしてきた。今年も代えの利かない選手になっていくとの思いを込めて“ピース”とさせていただきました」

　右脚負傷した柳田の長期離脱が決まった昨年6月に、選手へ訓示したのが「Professional　Spirit（プロフェッショナル　スピリット）」。その頭文字が合わさった。75個近い候補から絞り込んだ。24日には都内のソフトバンク本社で孫オーナーにも披露。「いいね！　強そうだね」とのお墨付きももらった。

　「平和も大事ですが、平和（peace）の方ではないよ」と指揮官は説明。部分や一片を表す英単語「piece（ピース）」につながる。「一つ一つのピースがうまく組み合わさって変化を遂げたいとの思い」との狙いがあるという。

　「PS！」のロゴは変幻自在。「20！」や「No・1」などに変形する。05年に生まれたソフトバンクホークス20周年の年、再び日本一に向かっていく唯一無二のピースとなる願いが込められている。

　ポーズも完成済みだ。小久保監督は壇上で“ピースポーズ”をレクチャー。「まず（左手で）左胸にチョキを作って下からNo・1を表す人さし指を合わせて“P”の文字を作る」。大バズりを狙う。

　昨季は「VIVA（ビバ）」と掲げて開幕ダッシュに成功し、新人監督歴代最多の91勝で独走優勝した。「強くなればすぐに浸透します。今年もいいスタートから強いチームをつくっていきます」と今季もスタートダッシュと定着を目指す。

　きょう30日の必勝祈願後、31日に宮崎入り。5年ぶり日本一奪回をかけた勝負が始まる。「選手がどういう姿になっているか楽しみ。プロフェッショナルスピリットのもと、われわれは目を光らせて、選手を見ていきたい」。指揮官はさらなるプロ意識を求めた。　（井上　満夫）

　≪縁起良し“ピース又吉”≫

　H…又吉は新スローガンに即座に反応した。“ピース又吉”といえば人気お笑いコンビの又吉直樹で、同性と縁起の良さも感じる。「勝手に今年一番活躍してやると思いながら気持ちを高めてやりたい」と笑みを浮かべた。今年で35歳のベテランは「ジグソーパズルのような投球スタイルができれば」と勝ちパターンだけでなく、中継ぎの貴重な“ワンピース”になる投球を目指す。また、みずほペイペイドームで調整した山川も「かっこいい感じ。何かいいです」とうなずいた。

　≪「美しい野球」を継続≫

　H…小久保監督はスローガン変更後も「美しい野球」は継続すると語った。「美しさは別に終わりはない。それは今年も選手には、求めていきたい」。昨年のスローガン「VIVA（ビバ）」の漢字表記は「美破」だった。「美意識は変わらずに持ち合わせていく」。選手の立ち居振る舞い、結果、姿勢などチェックは続く。