伊藤聡子氏 フジ問題で日枝久氏の進退に私見「逆らえなくなっている土壌が、もしあるなら…」

日枝久氏

　フリーキャスター伊藤聡子氏が30日、TOKYO　MX「堀潤Live　Junction」（月～金曜後6・00）にコメンテーターとして生出演し、フジテレビの親会社フジ・メディア・ホールディングス（HD）の社外取締役からの提言について私見を語った。

　元タレント中居正広氏（52）の女性トラブルで対応が問題視されているフジに対し、フジHDの社外取締役7人が企業ガバナンスの立て直しや、透明性の確保などを求めた提言を行い、この日の定例理事会で議論された。

　伊藤氏が気になったのは、「ステークホルダーから信頼される新たな経営陣の人選」というもの。フジは日枝久取締役相談役が40年以上も役員を務め、いまだ絶大な権力を握るとされるが、27日の会見には出席せず、批判を集めていた。

　伊藤氏は「今、問題になっているのは日枝さんという方が、七十何歳かになられて、何十年も君臨されているという…」と日枝氏の名を挙げた。「実際に取締役の中にいなくても、結局その人が牛耳っていて、企業文化も含めて形成されていって、その人に逆らえなくなっている土壌が、もしあるのだとすれば、ガバナンスできないということになりますので、それは社外取締役を含めて、退任していただかないと回っていかないんだろうなと思います」と述べた。

　同局の清水賢治社長によると、日枝氏もこの日の取締役会に出席したという。伊藤氏は「株主も含め、そこにすごく注目していると思いますので、生まれ変われるのか、変われないのかの境目だと思いますから、信頼される経営陣を選んでいくということだと思います」と指摘した。

　伊藤氏が話し終わると、MCのジャーナリスト堀潤氏が、日枝氏の年齢を87歳と伝えた。伊藤氏は「87歳？87歳ですか？はあ…」と絶句していた。

　堀氏も「本来のガバナンスで考えると、相談役というのは、現場の人事権とは本来、ずいぶん遠い（ところにいて）、何かあった時に相談する（役割）」と一般論で解説。「違うんじゃないかというところから、労働組合の方でも“日枝さん、会見にも出て説明してください”と（要求していた）。それが叶わなかったこともありました」と述べていた。