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広尾に「都立の星」候補 高校で球速30キロアップで140キロ到達「ビッグな活躍」狙う

スポニチアネックス / 2025年1月30日 23時1分

ブルペン投球に励む古荘(撮影・柳内 遼平)

 21年夏の東東京都大会では16強に進出し、初の甲子園出場を目指している都立高校の広尾が30日、練習を公開した。

 1メートル86、90キロの体躯から最速140キロの直球を投じる右腕・古荘敦士(2年)は今年初めて変化球を交えたブルペン投球を行った。高校入学時から約30キロの球速アップを果たした都立の星候補の進化は止まらない。JR恵比寿駅から徒歩5分の好立地にあるグラウンドでミットを高く鳴らした。

 「ストレートは思った以上に走っていたと思います。(変化球を解禁し)カーブは自信を持っていた球なので気持ちよく投げられました。カーブに続く変化球が難しく、まだまだでした」

 ブルペン投球でも公式戦のように気合い十分。それが古荘スタイルだ。投げ込む度に「キタッ!」、「イイね!」、「エグい!」とマウンド上で絶叫する。「自分を盛り上げていきたい。声を出すと体も温まって球速もドンドン上がっていく。チームの中心が声を出せば一丸になれると思っています」と胸を張る。春季大会でのブレークを目標に既にエンジン全開だ。

 昨秋の東京大会は日大三に1―11で敗れ、無念の1次予選敗退。先発した古荘は失点を重ね、4回1/3でKOとなった。初戦から東京屈指の名門と激突し「カットで球数を多く投げさせられて、疲れたところを打たれた。もの凄い差を感じた」と対戦を振り返る。この冬は自信を持つカーブに続く第2の変化球習得に励み、強豪校にも通用する投球術を身に付けようとしている。

 入学当時の直球は110キロ程度だった。現役時代は投手だった安部雄太監督の指導の下、大きく腕を使っていたテークバックを「ショートアーム」に変更したことで、安定して出力を出すことが可能になり、制球力も向上した。

 成長に拍車をかけたのが食欲だった。「食べることが大好きで(捕手の)藤井一希とよくご飯を食べにいく。家でも毎日五合とか食べて体を大きくしました」。二郎系ラーメン店では「全マシマシ」を注文。回転寿司店では60皿を完食し、餃子は70個も食べたことがある。1年時は80キロだった体重は現在、90キロまで増量に成功した。

 球速が上がるにつれ、「上(大学)でも野球がやりたい」という気持ちが芽生えた。より良い環境で野球を継続するためにも高校ラストイヤーでのアピールは必須だ。安部監督は「変化球の精度向上とスタミナアップが課題。春はしっかりと投げきり、チームを勝利に導いてほしい」と大きく期待する。

 下半身主導でスムーズに右腕が滑り出してくるフォームが魅力。都心に位置する広尾のグラウンドは55メートル×45メートル程度の広さしかなく、他の部活動と併用するため火曜と金曜しか使用できない。厳しい環境の中でも「先輩たちが工夫して練習してきたグラウンド。自分ができる最大限のことをこのグラウンドでやりたい」と前だけを向く。

 「やっぱり都立で甲子園に行きたい気持ちがある。人に騒がれるのが好きなので、ビッグニュースになるような活躍をしたい」。ほぼ無名な都立の隠し玉。春季大会で自信をつけ、最後の夏に集大成を発揮したい。(柳内 遼平)

 ◇古荘 敦士(ふるしょう・あつし)2007年(平19)9月11日生まれ、東京都北区出身の17歳。小1から野球を始め、明桜中では神谷ライオンズに所属。広尾では1年夏からベンチ入り。憧れの選手は中日・高橋宏人。50メートル走7秒2、遠投97メートル。1メートル86、90キロ。右投げ右打ち。

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