中原雄氏 河村勇輝はもはやGリーグのレベルではない “本記の球宴”でNBAにアピール

メンフィス・ハッスルの河村勇輝（AP）

　【中原雄の目】河村勇輝のGリーグのオールスターのファン投票1位は現地のファンの心をつかんでいることを示している。小柄な体で大きな相手と戦う河村人気は米国でも高く、アウェーの試合でも「ユウキを出せ」のコールが起こる。実力もついてきているので、この結果に驚きはない。

　Bリーグや日本代表ではアシストだけでなく、点も取っていたが、その本来のプレーをGリーグでもできている。海外の選手の身長や腕の長さにも慣れてきて、状況判断が良くなってきた。打つべきところで打って、確実に決めている。

　かつてツーウエー契約だった時の渡辺雄太はGリーグでは1試合で40点取るなど得点を量産していた。河村も同じようなレベルにいる。もはやGリーグのレベルではないだろう。今後、グリズリーズに呼ばれた時に、その得点力を生かして試合の流れを変えることができたら、評価が高まり、NBAでのプレー機会が増えていくと思う。

　GリーグのオールスターにはNBAチームのスカウトがチェックにくる。お祭りムードのNBAとは違い、選手たちは本気でプレーする。ここで河村もアピールできれば、来季以降、グリズリーズ以外のNBAチームでプレーするチャンスも広がっていくだろう。（NBA解説者）