阪神・藤川監督「非常に満足しています」キャンプ初日を終え、選手の取り組む姿勢を評価

＜阪神宜野座キャンプ＞打撃練習を見つめる藤川監督　（撮影・須田　麻祐子）

　キャンプ初日を終えた藤川監督は「2月1日は、現役のときも選手たちにとってのお正月と思っていましたけど、いざ監督になってみると、また違った意味で正月だったのかな、という気がします。始まってみれば、特に問題なく、選手たちの状態も良くて、非常に満足しています」と充実のスタートだったと強調した。

　午前8時35分に球場入りし、早出練習からチェック。佐藤輝も早出練習でダッシュを繰り返すなど、意欲を見せていた。「セレモニーの前からノック、早出があるということで、もし選手たちが故障をしてしまったりとか、打球が当たったり、ということがあっては、監督という立場的によくないな、と思って、しっかりと見させてもらうというキャンプになると思いますから、そういった意味で出てきましたけど」と細かいところも見逃さない姿勢を打ち出した。

　前日の全体ミーティングでも選手へのリスペクトを重視することを表明した指揮官は「彼らが本当にしっかりと準備をしてきてくれたことが、何よりもリスペクトに値する。主体的に選手たちがグラウンドで、自分たちで考え、そういった姿で戦っていくということが、今の阪神タイガースにとって一番、力強いチームになると思っていた」と初日の動きに目を細めた。

　今春キャンプのテーマを「没頭」と「姿勢」そして「凡事徹底」という3つの言葉に藤川監督は集約した。「没頭している姿はファンの方々にも非常に力強く、それから時に怖く、激しく映ると思います。そういった姿勢ですね。それが甲子園の大観衆で、選手たちの掛け声がとても聞こえないような空間ですけど、スタンドからでも気迫のあふれるプレーというものが感じてもらえるのではないか。もう一つの凡事徹底は、監督をはじめ首脳陣、スタッフが勢いのある選手たちの動向をしっかりと見守りながら、コンディション等々、よく見守ると言いますかね、そういったところが必要だと思う。向かう方向が同じになるためにも、この3つがどう、開幕までにできるか、だと思います」とテーマを設定した。

　初日から大山、佐藤輝、森下ら主力が居残り特守にもチャレンジ。「担当コーチの方に確認をしながら、普段よりたくさんノックを受けていますと言っていた。僕にとって初めてなので、多いのか少ないのか分からないですけど、彼らの充実した表情が、自分たちから取り組んでいるという、そういう時期になっていると思う」と初日の姿勢を評価した。

　17人がブルペン入りした投手陣についても「非常に仕上がりもいい。コンディションに不安がないと、そこで十分かなと。ピッチャーはどちらかというとコンディションを整えるのが難しいので。ここから競争が始まりますけど、ここまでの準備が大変なのをわかっているので、そういう笑顔だったのかもしれません」と笑顔の理由を説明した。

　初日に目についた選手については「全く。どうでしょうね。そういう目で見ていないかもしれませんね。全体を俯瞰で見ると言いますか」と敢えて言及はせず、ドラフト1位の伊原についても「健康で何よりだと思います」とだけコメントした。