川崎F・FW山田新 得点王奪取でチームV導く 夢のA代表入りへ「圧倒的な存在に」

今季20得点をノルマとする川崎F・山田

　【2・14開幕　J俺の推しテン1】J1リーグは14日に春秋制ラストとなる25年シーズンが開幕。スポニチでは担当記者のイチ推し選手10人を紹介する。第1回は昨季日本人最多の19得点を挙げた川崎FのFW山田新（24）。進境著しい点取り屋はチームに優勝をもたらす得点王と日本代表入りを視野に新たな一年に挑む。

　目標は明確だ。昨季J1日本人最多スコアラーの山田は、プロ3年目の今季へ「得点王はもちろん狙っていきたい。自分がならないと（チームのタイトルは）難しくなってくると思う」ときっぱりと話した。

　当たり負けしないフィジカルの強さにポジショニングや決定力の向上が重なり、入団1年目の4得点から飛躍的に成績アップ。居残り練習でヘディングの技術も磨き、身長1メートル75ながら頭でリーグ最多の7得点を記録した。

　20得点をノルマにする今季は、大きな後ろ盾も得た。DFとの巧みな駆け引きで知られた元日本代表FW大黒将志コーチが新任。試合形式では「俺のことしか見ていない。体の向きや準備とかずっと指示が聞こえる」と徹底指導を受けており「感覚でできるようになれば、より得点が取れると思う」と手応えを口にする。

　川崎Fユースからトップ昇格できず、大学経由で“復帰”。回り道になったが「大学では何が足りないか自分で考えてやることが求められた。自分次第の環境で考える能力は成長したかな」と言う。目標のA代表入りへ「今のままではまだ足りないと思う。Jリーグでもっと圧倒的な存在にならないと」と山田。考えて成長し、道を切り開く。（東　信人）

　◇山田　新（やまだ・しん）2000年（平12）5月30日生まれ、横浜市出身の24歳。川崎FU―18から桐蔭横浜大に進み、4年時の22年に川崎Fの強化指定選手として登録され、同8月のルヴァン杯でデビュー。22年度全日本大学選手権決勝で決勝弾を決めて大会MVPに選出され、23年に川崎Fと正式契約。J1通算65試合23得点。1メートル75、75キロ。利き足は右。