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フィギュア界注目の19歳・千葉百音が描く未来 羽生さんのように!日の丸をイタリアの地で

スポニチアネックス / 2025年2月6日 5時1分

<千葉百音インタビュー>日の丸を掲げる千葉(撮影・岸 良祐)

 26年ミラノ・コルティナ冬季五輪開幕まできょう6日でちょうど1年となった。過去5大会連続でメダルを獲得しているフィギュアスケート界で注目される女子の千葉百音(19=木下アカデミー)が本紙の単独インタビューに応じた。昨年12月のグランプリ(GP)ファイナルで2位になるなど国際大会でも結果を残している期待の星が夢舞台への熱い思いを明かした。 (取材・構成 西海 康平)

 憧れだった舞台への切符が今、手を伸ばせば届くところまできた。昨年11月のNHK杯、そして世界の実力者が集うGPファイナルでいずれも2位。躍進を続ける千葉は1年後のミラノ・コルティナ冬季五輪を視界にしっかり捉えている。

 「スケートを始めて、ジャンプを跳び始めた頃に“フィギュアスケートで一番大きな試合ってなんだろう?”と思って、それが五輪だと知って、絶対に行きたいなと夢見ていた。来たるべき時にしっかりと合わせて、つかみ取りたい」

 仙台市出身。4歳の時、テレビで競技を見て「やってみたい!」と思い、09年12月からスケート教室に通い始めた。拠点はアイスリンク仙台。羽生結弦さんと同じ場所だった。11年3月に東日本大震災が発生。リンクは約4カ月間、閉鎖された。「滑りたくてウズウズして…」。余震に備えながら、家の前でローラースケートをして遊んだ。

 「流れる時間が和やかで気持ちが落ち着く」と今でも仙台には愛着がある。だが高校3年になった23年春から拠点を京都の木下アカデミーへ移した。高校卒業を待たずに地元を離れる決断を下したのは、さらなるレベルアップのためだった。

 「仙台を離れるのは勇気がいることではあったけど、もっと上にいきたい思いが強かった。フィギュアスケートはコーチから教わることも重要だけど、どれだけ自分で追い込んで練習を積めるか、その場所を設けてもらえるかが本当に大事。もっと練習時間が欲しくて移ってきた」

 昨季から充実した施設でトレーニングに打ち込むようになった。一方、体には知らない間にストレスがたまっていたのか「運動誘発性ぜんそく」を発症。薬を服用するなどして回復に努めた。GPシリーズでは結果を残せなかったが、23年12月の全日本では2位に入った。

 「昨シーズンは“木下に移ってきて正解だったのかな”という感じだったけど“こっちに来たからには戻れない、やるしかない”と踏ん切りがついた。今は“こっちに来て良かったな”という結果が出始めてきている」

 鮮明に覚えている五輪は14年ソチ大会だ。「(金メダルを獲得した)羽生さんの演技はしっかりと見た。テレビに羽生さんが出ていて“凄いな”と憧れの存在だった」。18年平昌大会は坂本花織が高校2年で出場。当時、4年後の22年北京大会に自身が臨むイメージは湧かなかったが、その4年後には漠然とした思いがあった。

 「平昌から北京の間あたりで“その次はどこなんだろう、ミラノか”と。26年に20歳。その時は行きたいなと」

 レベルの高い日本勢の中にあって、今季は昨季以上に安定して実績を残してきた。「今の自分の実力で、はたして行けるのかというと、まだまだというところ」と語る一方で、夢舞台への野心は隠さない。

 「(五輪を)一度、経験している坂本花織選手や樋口新葉選手、河辺愛菜選手は貫禄や経験値が違う。そこでまず大きな壁があると思うけど、来シーズンは気後れをしている場合じゃない。それを凌駕(りょうが)する実力をつけていかないといけない」

 現在は4回転トーループの習得にも励んでおり、さらなる成長を追い求める19歳。覚悟を胸に道を切り開く。

 ◇千葉 百音(ちば・もね)2005年(平17)5月1日生まれ、仙台市出身の19歳。4歳からスケートを始める。21年4月に東北高に進み、24年4月に早大人間科学部の通信教育課程に進学。22年の全日本ジュニア2位。シニアに転向した昨季は四大陸選手権初優勝、世界選手権7位。今季はGPシリーズでNHK杯2位、中国杯2位、GPファイナル2位、全日本選手権4位。身長1メートル56。趣味は読書、刺しゅう。

【五輪代表への道】

 26年ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート出場枠は男女ともに最大「3」で、3月の世界選手権(25~30日、米ボストン)の成績を基に割り振られる。各国・地域の上位2人の順位合計が「13」以内なら、前回と同様の3枠を確保できる。女子は坂本花織(シスメックス)と樋口新葉(ノエビア)、千葉が出場し、枠獲りも懸けた勝負に臨む。

 日本女子の五輪切符争いでは、世界選手権3連覇中の坂本が頭一つ抜けた存在だ。昨年12月のGPファイナル2位の千葉が続き、同4位の樋口は2大会連続出場を目指す。吉田陽菜(木下アカデミー)や住吉りをん(オリエンタルバイオ・明大)、渡辺倫果(三和建装・法大)は大技が武器。松生理乃(中京大)や河辺愛菜(中京大)らも力を備える。

 昨年末の全日本選手権で2位に入り、世界ジュニア2連覇中の島田麻央(木下グループ)は年齢制限によって出場できない。

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