【王将戦】永瀬九段 藤井王将のレア陣形「右王」にレア対応 「第一感で指すタイプ」が食らいついた
スポニチアネックス / 2025年2月6日 5時1分
◇ALSOK杯第74期王将戦7番勝負 第3局1日(2025年2月5日 東京都立川市「オーベルジュ ときと」)
藤井聡太王将(22)に永瀬拓矢九段(32)が挑む将棋のALSOK杯第74期王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)は5日、東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で第3局第1日を行い、午後6時4分に後手の藤井が78手目を封じて指し掛けた。開幕連敗の永瀬は満を持して角換わりを選択。藤井の意外な右王布陣に虚を突かれながらも均衡を維持し、6日の第2日に臨む。
戸惑う心中を表情に出すわけにはいかない。前例が星の数ほどある角換わりのスタートで、リズムよく指し手を進めていた永瀬の動きが藤井の34手目△5二金を見てはたと止まった。レアな陣形「右王」を示唆され、応手の▲5八金に21分を消費。55手目の▲8六同歩(第1図)には、慎重に58分を投じた。「定跡形のひとつですね」と言いながらも、刻まれた消費時間には複雑な心境が反映されている。
藤井が封じ手に48分をかけたため、両者の消費時間(永瀬3時間36分、藤井3時間43分)はほぼ拮抗(きっこう)。長考派の王将相手にこの数字は意外の一言だ。「自分は第一感が浮かんで指すタイプ。長考したときは困っているんです」と明かすだけに、藤井の選んだ戦型は自身のシナリオに含まれていなかったのだろう。少しでも差がつけば修復が難しくなる。必死になって食らいつく。その過程にあるのが永瀬流の長考だ。
正立会の青野照市九段(72)は序盤の展開を「永瀬さんにとって研究済み」と評した一方、長中考を連ねた時間の使い方に「一直線に行こうとしたところで右王にされ、あてが外れたのでしょう」と推察した。
となれば永瀬は不利なのか。一概に言えないところがトップ棋士同士のタイトル戦だ。永瀬の王様は後手陣と比較して堅い。「なので、勝ちやすいという観点では先手かもしれません」と青野九段は言う。気になるところがあるとすれば「歩切れ」くらい。4四に配された藤井の馬を無力化する手順になれば、バランスは一気に崩れ、形勢は永瀬へと傾く。考慮時間を削りながらも、パンチを繰り出すタイミングを見定めている。
「手数は70手を超えましたね。けっこう進みましたが、角換わりは割とこうなるんですよ」と何食わぬ顔で第1日を振り返った永瀬。開始早々に交換した角は、まだ駒台に乗ったままだ。その切り札を投入するのはいつになるのか。寒気に覆われた立川の夜は漆黒の闇に包まれ、第2日の激闘を待っている。(我満 晴朗)
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