カネロvsクロフォードは成立せず 対戦スクープのリング誌が報じる 原因はカネロの次戦か

サウル・“カネロ”・アルバレス（AP)

　プロボクシングのスーパーミドル級3団体統一王者サウル・“カネロ”・アルバレス（34＝メキシコ）とWBA世界スーパーウエルター級王者テレンス・クロフォード（37＝米国）の対戦が中止になったと、米リング誌が日本時間6日に報じた。同誌は3日、両者が対戦に合意し、クロフォードがカネロに挑戦する形で9月に米ラスベガスのNFLレイダーズの本拠アレジアント・スタジアムで開催されるとスクープしたばかりだった。

　同誌は中止になった理由を明らかにしていない。専門メディアの「BOXING NEWS 24」は6日、カネロが5月3日にラスベガスで予定している次戦が中止に関係している可能性を示した。5月の対戦候補には世界的人気を誇るユーチューバーで、昨年11月に元統一世界ヘビー級王者マイク・タイソン氏（米国）を破ったジェイク・ポール（米国）が挙げられており、カネロ戦が実現すれば記録的な興行収入が見込まれると指摘。その後に人気のないクロフォードと戦うよりも、ポールとの2連戦の方がさらに収入を得られるとした。

　リング誌は、カネロ対クロフォードをサウジアラビア国営の娯楽イベント「リヤド・シーズン」が主催すると報道。クロフォードは昨年8月、ロサンゼルスで開催された「リヤド・シーズン」の米国初進出興行でメインイベンターを務め、WBAスーパーウエルター級王座を獲得して4階級制覇を達成していた。

　カネロはスーパーウエルター級、ミドル級、スーパーミドル級、ライトヘビー級を、クロフォードはライト級、スーパーライト級、ウエルター級、スーパーウエルター級で世界王座を獲得。リング誌が選定するパウンド・フォー・パウンド（PFP、全階級を通じた最強ランキング）でクロフォードは3位、カネロは7位にランクしており、対決が実現すれば4階級制覇王者同士のビッグマッチとなっていた。