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【王将戦】藤井王将、王手 4連覇へ3連勝!! 立会人も酔わせた114手目△4四同王

スポニチアネックス / 2025年2月7日 5時1分

<ALSOK杯第74期王将戦第3局・第2日>勝利の美酒?でほほ笑む藤井聡太王将(撮影・西尾 大助、会津 智海、大城 有生希、藤山 由理)

 ◇ALSOK杯第74期王将戦7番勝負 第3局第2日(2025年2月6日 東京都立川市「オーベルジュ ときと」)

 将棋の藤井聡太王将(22)=7冠=に永瀬拓矢九段(32)が挑むALSOK杯第74期王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)は6日、東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で第3局2日目が指し継がれ、午後7時3分、藤井が134手で勝利した。対戦成績3勝0敗で4連覇へ王手。第4局は15、16日、大阪府高槻市の山水館で指される。

 第1局に続いてまたも後手番でブレークした。藤井が開幕3連勝で4連覇へ王手。74回目を迎えた王将戦史で大山康晴十五世名人、中原誠十六世名人、谷川浩司十七世名人、そして十九世名人資格保持者の羽生善治九段に続く長期政権へ、手をかけた。

 1日目昼食休憩前、相手王頭を攻めた58手目△8五同桂。「馬を作る展開になったが、8五桂が負担になっている。どうまとめればいいか分からなかった」。飛車の前に自身の駒があり、攻めが渋滞した。この日も自王が5段目まで逃げ延びる展開に、「こちらの王が中段で、危ない形が最後まで続いた」。唯一、手応えをにおわせたのが△4四同王と永瀬の桂を取った114手目(第1図)だった。

 棋士らが集う控室の検討では金の両取りになったこの桂を取ると藤井王は詰むとみられていた。ところが、取った。

 「危険は危険。でも▲4六馬△4八歩成▲4五飛△3四王で具体的にどう寄せられるのか。簡単に寄ってしまう感じでもないと思った」

 藤井は自王の安全を検討陣より早く読み切っていた。立会人・青野照市九段(72)は「(113手目)▲4四桂で普通、永瀬九段が勝ちに見える。それがプロの感覚。それが悪い手になるなんて。(藤井に)催眠術を使われたようです」。対戦相手だけでなく、AIも活用して検討する控室の棋士をも幻惑する終盤術。どんなに1日目、そして2日目午前まで苦しんでも最後の最後は勝つ。ドラマ「水戸黄門」の印籠を見るようだ。

 「羽生流だと感じました」。「鷺宮定跡」「横歩取り青野流」で2度、升田幸三賞に輝いた元A級棋士をもう一度驚かせたのが藤井の92手目△2九飛。「大山康晴十五世名人、羽生善治九段もそう。タイトルをたくさん獲得するとこうなる」と指摘した。

 藤井が駒台へ置いたばかりの飛車を永瀬陣へ打つなら△2八飛が分かりやすい。金桂両取りだ。△2九飛は桂香両取りだが、△2八飛に比して▲1七角の飛車銀両取りを消している。

 「相手が何をしていいか分からない強さを身につけつつあります」。複雑な局面をより複雑化して相手に選択肢を多く与え、曲線的に勝ちをつかむ「羽生マジック」に似た勝負術。藤井は昨年来「少しずつ変化を求めて指してます」と語ってきた。後手番での指しにくさを克服する狙い。22歳の絶対王者はなお成長を遂げている。(筒崎 嘉一)

 ≪シャンパンの泡に囲まれ≫激戦を制し、勝利の美酒に酔いしれた。シャンパンの泡に見立てた300個の風船に囲まれ、王将の駒が飛び出したワイングラスを傾けて笑顔を見せた藤井。「今回は何かをかぶるような撮影じゃなくてよかった」と言い、慣れた様子でカメラの前に座った。シャンパンは就位式などパーティーの乾杯の際に飲むが「口に含むだけ」という。「そんなにたくさん飲んだことはないですが、間違いなくお酒は弱いと思います」と話した。

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