中日・中田「今年は意地でもやってやる」 15キロ減量12球団最遅1軍C合流 軽々4発で即アピール

＜中日沖縄キャンプ＞キャンプ地を自転車で移動する中田（撮影・椎名　航）

　5日遅れのキャンプ初日を、豪快なアーチで飾った。中日・中田が北谷1軍キャンプに合流し、フリー打撃で37スイング中4本の柵越えを放つなど順調な調整ぶりを示した。

　「打球の質というか、去年に比べたら速い打球を打てている。いいスタートが切れた」

　上昇曲線を描くような放物線だ。1本目を左中間へ放り込み、スタンドに向けて両手を突き上げた。「シーズン中にやったらアホやけど、遠い所から来てくれるファンに来て良かったと思ってもらえるように」。左翼防球ネット上部にぶち当てる特大弾も放つなど、その豪快な打棒でファンを魅了し、場内を沸かせた。

　12球団の日本選手で“最遅”キャンプインとなった。井上監督の方針で一部ベテランをS班とし、自己判断でキャンプインを遅らせることを許可されたため、権利を行使。その期間を活用して名古屋市内で自律神経を整えるなど、かねて抱える腰痛のケアを含め、全身のメンテナンスを徹底してきた。

　オフに約15キロ減の体重100キロ前後まで絞り、肉体改造。減量した状態をキープしており「これまで腰を気にしながら動いていたが、腰に何の違和感もなく、打ったり走ったりできることが純粋にうれしい。有意義な5日間」とうなずいた。井上監督も「凄くスリムになって、今年に懸ける意気込みを感じる」と評価した。

　「アピールしないといけない立場。今年は意地でもやってやるという気持ち」と中田。背水の陣の決意を胸に18年目へ。打点王3度のスラッガーが勝負の1年に挑む。（湯澤　涼）