広島ドラ1佐々木は昇格見送り 新井監督「環境が変われば無意識に力んでしまうかもしれない」

広島ドラフト1位・佐々木（右）と言葉をかわす新井監督（撮影・平嶋　理子）

　広島の新井監督は、13日から始まる1軍沖縄2次キャンプ開始時に、ドラフト1位・佐々木（青学大）の昇格を見送ることに決めた。現在のキャンプ地の拠点は1、2軍ともに宮崎・日南市ながら、第3クール以降は1軍が沖縄に移動。昨年11月の左肩脱臼で2軍スタートとなっている佐々木が日南残留となれば、直接視察ができない環境になる中、指揮官は「1軍に呼んで環境が変われば、無意識に力んでしまうかもしれない」と引き続き期待の新人を2軍に残すことを決断した。

　この日は今春初めて2軍の拠点である東光寺球場を訪れ、佐々木の現状を確認した。午後の打撃練習を見ることはかなわなかったものの、午前中に行われた内野ノックや投内連係で三塁守備をチェック。佐々木には「順調だからこそ焦らずに、沖縄どうこうではなくて、開幕1軍やその先を見据えてやってほしい」と思いを伝えた。

　佐々木は、全体練習を全て消化するなど患部の状態は良好。残す課題は守備での突発的な動き程度となっており、「（開幕1軍を見据えることは）本当にその通りだと思っていますし、そういうつもりで自分でもやってきている」と呼応した。

　練習開始前には新井監督が2軍選手に向けて訓示をし、「いろんなことが変わる一年になる。心も体もそこに対応できるように、しっかり鍛えておいてくれ」と言葉に力を込めた。大きな変革を掲げる今季。新たなチームの顔として期待する佐々木には、焦らせることなく2軍でじっくりと仕上げてもらう算段だ。　（河合　洋介）