【スーパーボウル】モンタナに並んだ！パス＆ランで3TDのイーグルスQBハーツがMVP

＜チーフス・イーグルス＞MVPに輝いたイーグルスQBハーツは母パメラさんと笑顔（AP）

　◇NFL　第59回スーパーボウル　フィラデルフィア・イーグルス（NFC） 40ー22 カンザスシティー・チーフス（AFC）（2025年2月9日　ルイジアナ州ニューオーリンズ　シーザース・スーパードーム）

　イーグルス（NFC代表）がチーフス（AFC代表）に40-22で快勝し、2018年以来7季ぶり2度目の優勝を飾った。第57回大会以来の再戦で、35-38で惜敗した2年前のリベンジに成功した。23、24年覇者のチーフスは史上初のスーパーボウル3連覇を逃した。

　MVPにはイーグルスのQBジェイレン・ハーツ（26）が選ばれた。パス22本のうち2TDを含む17本を成功させて221ヤードを獲得し、ランでも第1Qの先制TDを含む11回のキャリーで72ヤードを獲得。スーパーボウルでパス200ヤード以上およびTDを記録し、さらにランで50ヤードを獲得して得点を挙げたのは、49ersが85年にドルフィンズを破った試合のジョー・モンタナ以来2人目だった。

　2年前は自身のパフォーマンスに納得しながらも「勝てずにむなしさが残った」というハーツは「そんな感情を経験したことで、自分の中に炎が燃え残った。勝ちたいという欲が大幅に高まった」と振り返った。アラバマ大2年時の大学王座決定戦で負けていたハーフタイムに交代させられ、先発QBになるためにオクラホマ大へ転校。20年のドラフト2巡目指名で入団したイーグルスでは当初第3QBだったが、2年目で先発の座をつかみ3年目でスーパーボウル出場を果たした。

　フィジカルに優れ、武器のランも含めた攻撃を組み立てる一方、パス能力には疑問符がつけられていた。2年前のオフにイーグルスと5年契約を結んだが、この2シーズンはシリアニ・ヘッドコーチとともに勝てない原因として批判を浴びてきた。「自分という人間は変わらない。選手権決勝でベンチへ下げられ、転校しなければいけない経験を味わった少年と同じ人物だ。全ては優れたリーダーシップで正しい方法を見つけることから始まったんだ」。QBマホームズを擁するチーフスに雪辱した背番号1が、悲願の頂点に立った。