大の里「上へ向かって頑張る」 大関昇進披露宴に坂本冬美ら1500人が出席

＜大の里大関昇進披露宴＞乾杯する二所ノ関親方（左）と大の里

　大相撲の大関・大の里（24＝二所ノ関部屋）の昇進披露宴が11日、東京都内のホテルで開かれた。八角理事長（元横綱・北勝海）や新横綱・豊昇龍ら約1500人が出席。歌手の坂本冬美が「また君に恋してる」など3曲を熱唱して花を添え、「協会行事でもあるし、地元のパーティーとは規模が違う。とても光栄なこと。親方（元横綱・稀勢の里）と同じ会場でやれたのは凄くうれしい」と感慨を込めた。

　2度目の優勝を果たした昨年秋場所後に、昭和以降最速の所要9場所で大関昇進。だが昇進後は9、10勝と優勝争いに絡めず、この日も「前半の入りが良くなかった。うまく入れれば、の後悔もあった」と反省を口にした。

　八角理事長からは「一生懸命に稽古に取り組めば、素質を生かした誰も寄せ付けない相撲を取れる」とエールを送られ、「稽古に精進し、一生懸命、上へ向かって頑張っていきたい」と決意表明。師匠からも「一皮むけるには厳しい稽古が必要」と稽古の虫になることを厳命された。

　≪引き出物に輪島塗の箸≫昨年1月の能登半島地震や同9月の豪雨災害で大きな被害を受けた故郷の石川への思いを込め、引き出物には輪島塗の箸を選んだ。常に故郷を勇気づけることを公言しており「自分なりに石川のものを何か入れたいと思って、箸を入れさせてもらった」と説明。4月には七尾市と出身地の津幡町での巡業開催が決定しており、3月の春場所（9日初日、エディオンアリーナ大阪）で好成績を収め、地元凱旋を目指す。