[INTERVIEW] 俳優チソンに聞きます、「あなたは“欲望の男”ですか?」

THE FACT JAPAN / 2014年7月9日 18時16分

10日に公開される映画「良い友達」を通じて2年ぶりにスクリーン復帰を果たした俳優チソン。|キム・スルギ記者




俳優チソン(37、実名:クァック・テグン)が最新映画「良い友達」を通じてスクリーンにカムバックした。去る2012年、キム・アジュンとロマンチックコメディ「マイPSパートナー」で息を合わせた後、2年ぶりに帰って来る彼が選択した次期作は、男たちの濃い話だった。
久しぶりに会ったチソンは、多くのことが変わっていた。女優イ・ボヨンと結婚して“既婚者”になった彼は、男の映画を通じてイメージ変身を試みた影響か、いつものゆったりとした微笑みではなく、緊張した表情で取材陣を迎えた。先月30日ソウルのカフェで、久しぶりにスクリーンに帰ってきたチソンに会って、誠実な俳優チソンの魅力を本人に聞いてみた。
◆「良い友達」のヒョンテに出会ったチソン、「嘘の演技はしたくありません」
チソンは10日に封切りする映画「良い友達」で俳優チュ・ジフン、イ・グァンスと息を合わせた。映画は、偶発的な事件で義理と疑心の間で葛藤する三人の友達、ヒョンテ(チソン)、インチョル(チュ・ジフン)、ミンス(イ・グァンス)の物語を描いた犯罪ドラマで、チソンは3人の中で最も慎重で大人らしい性格を持つヒョンテ役を演じた。
「ヒョンテは、今まで演じてきたキャラクターの中で最も象徴的な人物で、感情を表に出さず、中に飲み込むタイプです。それで内面の探求が伴う演技が今までより重要でした。クランクインの前、シナリオを読んでは監督と十分に話を交わしました。ヒョンテの生い立ちや性格などについてそれなりの研究もしましたが、たとえば “ヒョンテは、誰かを殴りたい時はどうするんだろうか?”、“ヒョンテは泣きたい時にどうするんだろうか”などですね。とにかく色んなことを考えてみた作品です」
撮影前からキャラクターの研究を怠らなかったというチソンに、試写会を終えた感想を聞いたところ、意外な答えが返ってくる。「気に入らない」という答えだった。試写会後に好評が相次ぎた「良い友達」だったので、彼の答えに少し驚いた。しかし、チソンはいつもの明るい笑顔を見せながら話を続ける。
「そうですね(笑)。役者として16年間活動してきましたが、だんだん自分に厳しくなりますね。ただの欲ではありません。こんな“演技経歴”になると、それに相応しい“役目”を果たさなければならないと思います。その役目という部分は他人の評価ではなく、自分が値踏みする部分だと思います。その部分で足りなさをたくさん感じまして“気に入らない”と答えたんです」
「後でカットされることを予想しながらも一生懸命に頑張ったシーンが多かったんです。画面では背中だけが出てくるシーンでしたが、実際の撮影の際には涙を流したとか…簡単に言えば、嘘の演技をしたくありませんでした。実際のヒョンテになったと思うくらいにベストを尽くしたんですが、それでも足りなかったようで、“成熟したチソン”をしっかりと見せなかったことをとても残念に思います(笑)」
「嘘の演技はしたくない」としながらも、自分の演技に残念なところを指摘したチソン。だが、後輩のチュ・ジフン、イ・グァンスの話に移ると、穏やかな表情を顔に浮かべる。まるで「良い友達」のヒョンテのような優しさであった。今までドラマと映画で女優たちと息を合わせた彼に、男たちとの現場はどのような経験だったのだろうか。
「僕も実際は、とても怖い先輩ですよ(笑)。長い時間を現場で後輩たちを一緒にしたので、限りなく良い人であり続けるのは無理です。生意気な部分が見られると、厳しく叱るし...正直なことを言ったら、ジフンとグァンスに会う前には個性が強い後輩たちだと思って、二人に偏見みたいなものがありました。また、二人とも僕より背が高いのが、大嫌いでしたよ(笑)」
「ところが、いざ会ってみたら、二人は誰よりも現場への情熱が熱くて、とても純粋でした。風変わりな組み合わせでしたが、“変なコード”が一つになって面白い現場を作ったんです。二人のおかげで30代前半に戻って楽しく遊んできたような感じですね」
◆チソンは欲張りなのか、真面目なのかチソンとしばらく話を交わしてみると、彼の一言一言から演技に対する情熱と誠実さが滲み出ているのが分かる。しかし、チソンは自身の「真面目なイメージ」について、負担を感じると打ち明けた。
「多くの方々が僕に“誠実だ”、“礼儀正しい”という話をしてくれますが、そのような話を聞くと恥ずかしくなります。僕はデビューの時からいつも僕の演技が足りないと思いました。それで“初心”という言葉をいつも心の中で持つようになりまして…今も僕をキャスティングしてくれること自体に本当に感謝しています」

自分に限りなく厳しいチソンを“欲望の男”と定義するべきだろうか。それとも“謙虚の男”と定義するのだろうか。彼自身はどんな俳優になりたいのだろうか。チソンが考える「俳優」について尋ねてみた。
「良い俳優として大衆の記憶に残りたいですね。僕の作品だけは、多くの人々に信頼して見ていただけるものでありたい。“最高だ”という評価は望みません。信頼される俳優になりたいです。嘘の演技をしない役者として活動していきます。そして個人的には、いつまでも初心を忘れない人になりたいし、幸せな人でありたいですね。自分の内面とちゃんと向き合いながら率直に生きていきたい...今のようにですね」
THE FACT|ソン・ジヨン記者

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