セウォル号沈没事件を描いた映画の演出者が韓国政府とメディアを批判
THE FACT JAPAN / 2014年10月6日 16時8分
セウォル号沈没事件を描いた映画「ダイビングベル」を制作したイ・サンホ記者が、映画の演出を務めた理由を明らかにしながら、韓国メディアを厳しく批判した。
6日、釜山・海雲台区(ヘウンデグ)にある新世界デパート・センタムシティCGVでは、映画「ダイビングベル」(アン・ヘリョン、イ・サンホ監督)の“観客との対話”が行われた。ここでイ記者は「ここにいらっしゃるみなさんと同じく、私も事故現場に行ってからようやく真実が沈没している。子どもたちが死んでいくことがわかった。事故関連者たちは、自分たちの過ちを隠すために言論を統制していた」と当時の状況を語った。続いて「時間が流れ、忘却が強制されている状況だと思ったので、事件を映画化にする必要があると考えた。映画的な助力を受け意気投合した」と述べつつ「映画祭は、世界の関心が集中される場所だ。ここで公開するために、短い時間だったが徹夜しながら作った」と制作までの苦労を吐露した。
映画「ダイビングベル」は、今年の4月に起きたセウォル号の沈没事件当時の救助活動中、事故現場に投入したダイビングベルの議論をめぐった状況を記録した作品。第19回釜山国際映画祭の“ワイドアングル-ドキュメンタリー部門”に招待されたが、ニュースが伝わると、各団体から上映中断を求める要請を受けた。
これに釜山市長が映画に対して「政治的な中立を毀損させる作品だ」と、上映を反対し、セウォル号犠牲者の遺族らも反発した。しかし釜山国際映画祭側は、外圧による上映の取り消し事例はないと、予定通り上映し、本日(6日)と来る10日の2回に渡って上映およびGVが予定されている。現在ネットチケットや現場チケットは全て売り切れた。
THE FACT|キム・ガヨン記者
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