終演「キルミーヒールミー」 “チソンという俳優と共にしてきた1200分”
THE FACT JAPAN / 2015年3月13日 14時26分
※テキストの中にドラマのストーリー(ネタバレ)が含まれています
「キルミーヒールミー」が幕を閉じた。1200分間の長い自我探しも終止符を打った。
MBC水木ドラマ「キルミーヒールミー」(脚本:チン・スワン、演出:キム・ジンマン)は12日に放送された第20話を最後に、幕を下ろした。オ・リジン(ファン・ジョンウム)は失くした幼い頃の記憶を、チャ・ドヒョン(チソン)は7つに分離された人格をまとめて自我を取り戻した。
◆7つの人格を演じたチソン、あなたを演技の神と任命します1月7日にスタートを切った「キルミーヒールミー」は、放映される間にさまざまな話題を引き起こした。話題の背景には、7つの人格を行き来しながら多彩な活躍を繰り広げたチソンがいる。
実は「キルミーヒールミー」は、キャスティングの段階からたくさんの時間がかかった。多くの役者たちが候補に挙げられたが、それぞれの理由で出演までは至らなかった。チソンは初放送を控えた一ヶ月前、12月5日に出演を決めた。1~2ヶ月前から初撮影に入るドラマのスケジュールを考えると、かなり遅い合流だった。
懸念の声が自然に上がってきた。長時間をかけて準備しても足りない7つの人格を、チソンはたった一ヶ月でやりこなすしかなかった。しかし、このような心配は杞憂に過ぎなかった。
1月5日に開かれたドラマの制作発表会では、ヒロインを演じるファン・ジョンウムが「今作はチソンさんに任せるつもりだ。うまくいったら“チソンのドラマ”と呼ばれる作品になるはず」とコメントしたが、その言葉通りだった。チソンは同じ人物とは思えないくらい完ぺきに7つの人格を披露し、ファン・ジョンウム、パク・ソジュンとも抜群の相性をみせた。
笑わせる時は絶えなく笑わせて、涙ぐましくさせる時は絶えなく涙ぐましくさせたチソンの演技は、初めから最後まで視聴者たちを魅了した。作品が軽くならないように、極端なキャラクターに説得力を与えた演技力は、とうから新しい“演技の神”の誕生を予感させた。
◆第2のチャ・ドヒョン、オ・リジンがいないように…児童虐待問題に警鐘を鳴らす「キルミーヒールミー」が残したのはチソンだけではない。関心は足りなかった児童虐待の問題を、ドラマは重くて赤裸々に描いた。
7つの人格という設定や各人格が持つ特徴は多少いたずらなところもあったが、そういう人格らが誕生された背景は、決して軽くも、おかしくもなかった。チャ・ドヒョンの極端的な人格分離は児童虐待からはじまった。彼は幼い頃、オ・リジンが自分の父親に苦しまれることをみながら成長した。
当時唯一の友人だったリジンが苦しむことに耐えられなかったドヒョンの中から、暴力的な性向を持つ人格、シン・セギが生まれた。彼はリジンを助けたい思いで自宅に火をつけ、この事件以来、罪悪感とトラウマなどの理由で、ペリ・パク、アン・ヨソプ、アン・ヨナ、ナナXという人格も生まれた。
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