『愛するウンドン』(原題) チュ・ジンモ KNTVオフィシャルインタビュー
THE FACT JAPAN / 2015年10月11日 9時0分
Q)まず、ドラマの内容とチュ・ジンモさんが演じたウンホの紹介をお願いします。1人の男性、ウンホが1人の女性を愛し好きになって、彼女をずっと愛していたのに、ある日突然自分の意図とは関係なく別れることになってしまいました。彼女を忘れられず、彼女を探すことに人生のすべてをかけたウンホの愛。現実にもあるかもしれませんが、とても辛い愛です。だけど、そうした姿からは希望も見えます。つまり、僕は愛することができるし、また愛されることもできるのだということが分かるのです。今ではここまで一途に愛することはできない愛を描いたストーリーで、愛の指南とも言えるドラマです。
Q)キム・サランさんと息は合いましたか? 息が合うというのは、僕はこう思います。すべての女優が「こうやって、ああやるわ」という時に、男優が「君がそうやるなら、僕はこうやる」と意見をするとぶつかってしまいます。サランさんは「私はドラマ出演が4年ぶりなので、感覚を取り戻すのも難しいし、主役なのでさらに大変だ」と悩んでいました。だから「君が思うようにやって。僕が全部合わせるから」とはっきりさせて撮影を始めたので、僕が彼女に最初から合わせていたような感じがします。
Q)韓国では普段TVドラマを見ない層までが熱狂した本作品ですが、その理由はどういう点にあると思いますか?一番大きな魅力はありふれた話だけどありふれた映像ではなく、ありふれた演技でもなく、ありふれた話でもなかったからでしょうか。それが、視聴者を釘付けにしたのではないでしょうか。役者がよかったというより、演出の部分も大きな役割を果たし、作家の描き方もよく、また役者が演技しやすいような現場を作ってくれたスタッフのお陰でもあります。現場が躍動的だったからいい結果が出たと思います。そういうことも含めて視聴者の皆さんに愛していただけたのだと思います。
Q)ドラマの中では純情男を演じるチュ・ジンモさんですが、実際の現場ではムードメーカーだと聞きましたが、現場の雰囲気をどのように盛り上げたのでしょうか?わざわざそうしているわけではないですが、僕は現場の雰囲気を明るくする俳優のようです。現場が楽しくなく、気が重くて、気まずい感じだったら僕は演技などできません。だから雰囲気を盛り上げて、自分がやりやすい現場を作ります。疲れていても、撮影時にはスタッフと笑い合って始めます。気まずいのが嫌いです。自分が率先して雰囲気を作って笑いをとっています。
Q)悲しいシーンの場合は?シーンによって雰囲気を合わせないといけません。泣くシーンで笑うわけにはいかないですよね。泣かないといけなくて、深刻なシーンだとしたら、笑いではなく、小さなスピーカーを持って来て、雰囲気に合う音楽を聞いたりします。現場が重要なのでそういう部分に神経を使います。
Q)ドラマのセリフの中でこの言葉にドキドキしました。「ウンドン、僕たちはぜったい再会するんだ、いや、再会できる」皆さんの反応はどうでしたか?ときめいたというか……。ありふれた内容だったので、幼稚な演技になる可能性が高い表現でした。ナレーションの録音をする時もそうでしたが、感情をどう表現するか、興奮した演技のように泣き崩れる表現をするべきか、すごく悩みました。監督もそのシーンのリハーサルの時に僕に「まだウンホではないね」と何度もダメ出しをしました。自分でも心から湧き出てくる台詞ではなく、演技をしていました。やがて、ウンホという人物に近づき始め、ウンドンというキャラクターを理解できるようになって、熟成した深みがある感覚がわいてきました。簡単に説明していますが、この感覚は忘れられません。監督からも「いいね」「こういう気持ちだよ」とOKをもらいました。その感情ですね。視聴者にも十分伝わったと思います。
Q)ナレーションが多かったですが、ウンホの感情はうまく伝えられましたか?独白、ナレーションの部分ですね。撮影に入る前に台本の理解と設定と人物分析をしながら台本のナレーションを撮ろうとしたのですが、全く感情移入できなくて自分が恥ずかしくなるほど棒読みしかできませんでした。視聴者や聞いている方は役者だったらできるでしょ、と思うかもしれませんが、読んでいる本人が感じるものです。感情が定まらなくて自分がとても嫌でした。撮影が始まってもナレーションシーンは撮りませんでした。撮ろうとはしましたが、感情がつかめないのでやり直しをしました。僕の記憶ですと初放送の2、3日前に録音しました。1回、感覚がつかめてからはNGなくナレーション撮りをした記憶があります。それからは、最後までナレーション撮りはうまく進みました。初めは、映像を見ながらナレーション撮りをしようとしましたが、タイミングが合わなかったのです。映像を見ると感情が入るんですが、オーバーになってしまい、視聴者はわざとらしく感じると思いました。ですから頭の中に画を描いて台詞を言いました。不思議なのは、そういうふうに言った台詞と映像を合わせると、意外にも新たないい雰囲気になったことです。だからみなさんが喜んでくださったのだと思います。もし、僕が映像だけを見てナレーションを撮ってしていたら聞いている人はわざとらしく思ったはずです。普通のナレーションシーンとは違っていました。特別な体験でした。
Q)チ・ウンホの独り言がドラマのところどころに出てきますが、そのたびに素敵な声だなと感じます。よく言われませんか? (笑)声がいい……ありがたいです。でも声に自信を持ちすぎて演技をしたら大変なことになります。演技がうまくないと。
Q)最初のソ・ジョンウン(ウンドン)との通話では、何事もなく電話を切ってしまいますが、彼女に対してどのように思ったのでしょうか。そして2番目の通話、本のタイトル(愛するウンドン)について話しているときに何か変な感じがしたようですが、どうですか?この時は相手がウンドンだとは分からなかったんです。確実に分かっていたらそういう表現はしなかったと思います。ウンホが彼女をウンドンだと分かるようになるまで、数多くの女性と出会うたびに、どんなことを思ったでしょうか。「この女性はもしかしたらウンドンではないか?」「この女性は?」と考えることが習慣になっていたと思います。そういう積み重ねでウンドンの人物像がはっきりし、「彼女がウンドンかな」という感覚が芽生えたのだと思います。ただ、「違う」と言う人もいて、ウンホはその言葉にも流されるわけです。そのシーンでは、ウンホがもし本当に「彼女がウンドンだ」と確信できたのなら、すぐにその言葉が出たはずです。ウンホはウンドンと会っても、まず「違うだろう」と否定しながら同時に「もしかしたら」という気持ちを持っていたんですね。
Q)最後に日本のファンの皆さんにご挨拶お願いします。こんにちは。チュ・ジンモです。『愛するウンドン』(原題)というドラマでお目にかかることになりました。僕にとって意味のある作品で『愛するウンドン』(原題)というタイトルの通り愛を中心にしたストーリーですので、たくさんの方に愛される作品になると思います。チュ・ジンモの応援もよろしくお願いします。
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