韓流ファンにお馴染みの女優、チョン・ミソンさん永眠
THE FACT JAPAN / 2019年7月2日 19時2分
ドラマ「ファン・ジニ」「製パン王キム・タック」「烏鵲橋の兄弟たち」「雲が描いた月明かり」、映画「8月のクリスマス」「バンジージャンプする」「殺人の追憶」「母なる証明」など、数々の大ヒット作品に出演し、日本の韓流ファンにもお馴染みの女優チョン・ミソンさんが6月29日の午前、韓国の南西部・全州市にあるホテルの客室で遺体で発見された。48歳だった。
この日は、彼女の故郷である全州市で、先輩女優のカン・プジャと2009年から共演している演劇「実家の母と二泊三日(原題)」の舞台を控えていた。※末期がんの娘が母親と二泊三日間の旅に出て、最後の時間を過ごす話
電話がつながらなくなり、心配で駆けつけたマネージャーが化粧室で発見し、救急車が到着したときは息を引き取っていたという。
同午後、所属事務所はうつ症で治療中であったことを明かし、本人と遺族のために推測報道は控えてほしいと呼びかけた。関係者によると、最近兄の奥さんが亡くなり、実家の両親が二人とも闘病中であるため悩みを吐露することもあったという。
その四日前は、「殺人の追憶」で息を合わせた俳優ソン・ガンホ、パク・ヘイルとの共演映画「ナラッマルサミ(原題)」(ハングル:나랏말싸미=国の言葉)の制作報告会見に出席し、「家庭内で妻は内助をする役であるけれど、それをあまり認めてもらえないから、心が痛かったです。ところが、私が言いたかった言葉、私がほしかった人柄、そういうのが昭憲王后の台本にありましたので、これは本当にやってみたいと思い、出演を決意しました」と昭憲王后役(李氏朝鮮第4代王・世宗の正妃)を引き受けた感想を語り、二人の俳優と16年ぶりになる共演については「とても久々の映画になりますが、お二人に会ったらあのときの感じと今の感じがほぼ同じでした。だから、すごく頼りにしていたし、力強く支えてくださるお二人のおかげで、うまく演技に臨むことができました。まるでお兄さんと弟といるような気分でしたね」と優しい笑顔で感謝の気持ちを表していた。
葬儀にはポン・ジュノ監督、ソン・ガンホ、パク・ヘイル、「製パン王キム・タック」で息子タック役を演じたユン・シユン、仲よしのヨム・ジョンア、ユン・セア、リュ・ドックァン、ソンフン、ナ・ヨンヒ、ユン・ユソン、キム・ドンウク、チョン・ヨンジュ、チャン・ヒョンソン、チョン・ユミ、パク・ソダム、チョン・ソッコ、シン・ダウン、イ・フィヒャン、イ・ヘスクまで、作品を通じて縁を結んだ共演者たちが訪れ、出棺は7月2日に行われた。
25作の映画と51作のドラマに出演したチョンさんは、過去のあるインタビューで、演技について次のように述べている。
「18歳、演技を始めたころは幼かったせいか切実に感じることができませんでした。でも、映画「バンジージャンプをする」(01)のときから、演技とは何か、自分にとって演技がどれほど大切なものであるかが分かるようになりました。どんなに小さな役でも大切にし、キャラクター一つ一つに幸せを感じられるようになりました」
◆チョン・ミソン(全美善/전미선)◆1986年、高校時代に短編ドラマ「サンタクロースはいるのか」でデビュー。87年のドラマ「土地」から本格的な演技の道へ。05年、初の主演映画「恋愛」で出会った撮影監督と結婚。06年、ドラマ「ファン・ジニ」でファン・ジニの実母チン・ヒョングムを演じ、同年末のKBS演技大賞で助演女優賞を受賞した。98年、映画「8月のクリスマス」で主人公ユ・ジョンウォン(ハン・ソッキュ)の初恋の相手ジウォンを演じ、01年映画「バンジージャンプをする」ではイ・ビョンホンが演じるソ・イヌの妻を、03年映画「殺人の追憶」ではソン・ガンホが演じる刑事トゥマンの妻ソリョンを引き受けた。09年映画「母なる証明」はポン・ジュノ監督との2作目。同年1月から演劇「実家の母と二泊三日」に出演し、国内外を含めこれまで700公演を超える舞台に上がっていた。13年、映画「かくれんぼ」ではソン・ヒョンジュが演じる潔癖症の男ソンスの妻ミンジ役を引き受け、同年「韓国文化芸能大賞」で映画部門・女子優秀賞、翌年の「黄金撮影賞」で最優秀助演賞を受賞。ドラマは19年「サイコメトリーあいつ」、映画「ナラッマルサミ」が遺作となった。毎年、貧困層や飢餓、災害に遭った被害者を支援するNGOに巨額を寄付し、子どもたちを助けるボランティア活動にも力を入れていた。1970年12月7日生まれ。2019年6月29日死去。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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