サムスンの新採用制度“大学総長推薦”、見送りへ
THE FACT JAPAN / 2014年2月3日 14時13分
サムスンが先月15日、「オープン採用」、「大学総長推薦制」、「書類選考の導入」などを骨子とした新しい採用システムを導入することにしたが、大学、就活者、政界、地域などの反発で同月28日に全面保留することを発表。今年上半期の新入社員採用は、昨年と同様に行われる予定だ。|スポーツソウルドットコムDB
[スポーツソウルドットコム|ファン・ジュンソン記者] 結局、新しい新入社員の採用制度に対する懸念は、的中した。サムスンが大学総長推薦制度の導入を発表してから、ある程度の反発はあるだろうという予想だったが、反発の強度は、それを遥かに上回っていた。幸いなことに世論が尋常でないことに気づいたサムスンが、この制度を早期に全面保留することを明らかにして、騒ぎはやっと落ち着いてきた。しかし、こうした事態になるはずのことを、サムスンは何故事前に予測していなかっただろうか。韓国財界トップの“サムスンが決めたことだから”という論理が通じなくなった理由は、今の時代の情緒を理解していなかったことにある。
サムスンは大学の序列化を助長するなどの結果を憂慮して、大学に配分された推薦人数を公開しないことにしたが、就職率に非常に鋭敏な大学らは、これを守らなかった。人数が多く割り当てられた大学は広報の手段として、その逆の場合には、抗議の方法として使用したからだ。結果的には、あえて大学の広報が必要ないKAISTと浦項(ポハン)工科大学だけが約束を守った。
韓国は、特に地域感情と男女平等などには相当敏感に反応する。結局、サムスンが信じていた大学の“裏切り”で、大学別に割り当てられた推薦生徒が如実に明らかとなり、大学や就活生らは、サムスンが定めた人数に対する分析よりも、ただその数値に対して反発を示した。サムスンは、「事業領域の特性上、工科大学を中心にして連携した学科を考慮した上に人数を決めた」と説明したが、人数が少なかった学校と地域は納得しなかった。事実上、表面に現れた数値だけを見れば、“差別を受けた”としか考えられないからだ。さらに、数値だけを見て記事を書いたマスコミも、否定的な世論の形成に一役買った。
実際に慶北大学(100人)の総長推薦人数が、全南大学(40人)に比べて高いが、慶北大学は1970年代から電子工学の特性化大学に指定されており、去る2012年基準1373人が工科大学を卒業した。同年全南大学は922名が卒業。別の例として110人が割り当てられたソウル大学は、1年に753人が工科大学を卒業して、約14.5%が書類選考を免除されたが、推薦人数が20人に過ぎない韓東大学の工学部卒業生は110人で、割合で見ると18%。むしろソウル大よりも高い。女子大学も工科大の卒業生徒数は、ソウル首都圏の大学の30%水準だ。
論争の中心となったのは、“大学総長推薦制度”が“サムスンへの内定確実”という認識だ。そもそも大学総長推薦制度は、サムスンが学校側に人材を推薦してもらうことで、書類選考免除のみの特権が付与されるだけ。SSAT(サムスン職務適性検査)と面接は、書類選考の合格者と同様に受ける。しかしサムスンは、大学総長推薦制を実施する前に、十分な理由と説明をすべきだった。非公開で進行するつもりが、かえって大きな災難を呼んだわけだ。さらに、就職難に苦しんでいる青年たちの立場を真剣に考えるべきだった。
採用方法を変える時期としては間違っていない。なぜなら、毎年約20万人が受験するサムスンの職務適性検査(SSAT)が「難関試験化」され、前例のない就職塾が量産されているからだ。関連書籍だけでも500冊以上にのぼる。それほど就活生がもっとも就職したい企業であるだけに、サムスンは新採用方法に注意を払うべきだった。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
看護師育成修学資金支援制度、第4期生の募集を開始 美容医療分野で活躍する未来の看護師を支援し、経済的負担を軽減
PR TIMES / 2024年9月20日 17時15分
-
野球の全国大会出場経験のある知人が「自己推薦制度」で警察官の試験を受けるそうです。初任給は一般受験よりも”高い”のでしょうか?
ファイナンシャルフィールド / 2024年9月6日 4時10分
-
インド工科大ハイデラバード校でジェトロが「Japan Career Day2024」共催(インド)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年9月3日 0時55分
-
多様なキャリアを持つ社会人女性が女子学生のキャリアデザインをサポート 「社会人メンター」2024年度秋期募集を9/2開始--昭和女子大学
Digital PR Platform / 2024年8月26日 20時5分
-
多様なキャリアを持つ社会人女性が女子学生のキャリアデザインをサポート 「社会人メンター」2024年度秋期募集を9/2開始
@Press / 2024年8月26日 17時0分
ランキング
-
1「news zero」新パートナー発表 長濱ねる・篠原ともえ・野口啓代が抜擢
モデルプレス / 2024年9月23日 12時0分
-
2「朝ドラ史上最高傑作」が再放送スタート ネット反響「初回から泣いた」「冒頭3秒で涙」「主題歌ビックリ」
スポーツ報知 / 2024年9月23日 12時10分
-
3宝塚星組トップスター・礼真琴が退団 来年8月の次回作公演をもって 24日に会見
スポニチアネックス / 2024年9月23日 16時19分
-
4藤ヶ谷太輔、中居正広の“謎行動”告白 キスマイとの食事会秘話明らかに
モデルプレス / 2024年9月23日 11時24分
-
5明石家さんま、直筆メッセージ付き出産祝いが話題「初めて見た」「字可愛い」スピードワゴン井戸田潤が公開
モデルプレス / 2024年9月23日 15時4分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください