「1.5倍の価格」北海道も購入制限 全国的なコメ不足 おにぎり店も「値上げ待ったなし」

最近、コメが高いと感じている方も多いのではないでしょうか。

２０２３年の記録的な猛暑の影響で、全国的にコメが不足しているためで、道内では購入制限をかけている店もありました。

わたしたちの食卓に欠かせない「コメ」。

いま、この時間も食卓に並んでいる家庭も多いのではないでしょうか。

ところが、このコメに異変が起きています。

（武田記者）「釧路市内のスーパーです。コメ売り場ですが、コメの量が少なくて、ない銘柄もあります」

その異変とは、全国的なコメ不足です。

釧路市内のスーパーのコメ売り場ではコメの量がまばらです。

買い物客が次々とコメの袋を手にしていきますがー

１回１０キロまでという購入制限がかけられていました。

（あいちょう釧路 相澤長昇社長）「コメ不足で出荷規制がかかっていまして、去年と比べて５０パーセントくらいのコメしか納品されていない」

背景にあるのが、２０２３年の記録的な猛暑です。

高温や日照りが続いたため、コメの品質に影響し、全国の産地で収穫量が減少しました。

そのため、全国的な不作の影響が道内でも尾を引いているのです。

（あいちょう釧路 相澤長昇社長）「終盤にかけてコメの国内在庫がほとんど枯渇しているような状況下。各社小売業・コメの問屋も含め、ものを抑えようとして値段がどんどん釣り上がっているのがいまの現状」

コメの高騰はいつまで続くのかー

先週、早くも新米が入荷したという札幌市内の米穀店はー

（こめしん 徳山大介社長）「（一俵）６０キロで７０００円から８０００円の値上げ幅になっているので、去年と比べると１．５倍くらいの価格」

２０２４年の新米は全国的に順調に生育が進んでいるため、コメの量は確保できるとしていますが、やはり高値は続くようです。

低価格がウリの店では、仕入れ価格が高すぎて買い付けに繋がらないなど、店によって品揃えに差がでているのが現状です。

（こめしん 徳山大介社長）「令和６年産の新米を待ち望んでいる状況になっているので、それだけ需要があると、高値の傾向が続いているところがある。コメ自体がなくなることはないので、そこは安心していただいて大丈夫」

コメの高騰に頭を悩ませているのが、札幌市内のおにぎり専門店です。

取引先と年間契約を結んでいるため、コメの量は確保できているといいますが…

（おにぎりのありんこ 南部均社長）「今聞いているのは、価格がかなり上がる」

来月には２０２４年の新米が入荷してきますが、全国的なコメ不足の影響で需要が高まり、高値での取引が続いているのです。

そのため、販売しているおにぎりは今後、値上げせざるをえない状況です。

（おにぎりのありんこ 南部均社長）「値上げは待ったなしという状況で、９月１０月の早い時期に（行う）。かなり難しい局面で、どのくらいの率で値上げをしたらいいか非常に頭が痛いところです」

新米の入荷にともない、全国的なコメ不足は改善される見通しですが、コメ不足によって生じた高値の傾向はしばらく続いていきそうです。