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“害獣”を魅力ある食材に…あの手この手を繰り出してきょうから全道で「エゾシカフェア」

STVニュース北海道 / 2024年12月10日 18時48分

害獣を魅力ある食材に!全道で動きが進んでいます。

その食材とは、市街地にも出没して社会問題にもなっているエゾシカです。

飲食店だけではなく、スーパーでも売られるなど広がりを見せ始めています。

レア気味に焼かれたエゾシカのロース肉にかかっているのは、ハスカップの酸味が効いたソース。

(根本記者)「あっさりした赤肉に濃厚なソースがよく合います。噛めば噛むほどうまみがあふれだしてきます」

2024年12月10日から全道で始まった「エゾシカフェア」。

札幌市内のこちらのホテルでも、エゾシカ肉を使った料理が提供されました。

ほかにも低温調理されたものやチーズをふんだんに使ったラザニアもー

いずれもエゾシカ肉が使われています。

このイベントは、エゾシカ肉の魅力を広く知ってもらおうと道が始めたもので、期間中は道内およそ100の飲食店でエゾシカ肉を使った料理が提供されます。

(道 高杉聖エゾシカ担当課長)「将来的にはエゾシカという名前ですし、北海道を代表するブランドのひとつとして確立していきたい」

いま社会問題にまで発展しているエゾシカの市街地出没。

推定生息数は年々増加し、2023年度は過去10年で最多の73万頭となりました。

農業被害はおよそ48億円にのぼり「害獣」とも呼ばれることがあります。

しかし、年間捕獲数はおよそ15万頭と駆除は追いついていません。

食肉などの利活用率は3割に満たず、ほとんどが廃棄されています。

やっかいモノのエゾシカをもっと身近な食材にー

こんな取り組みも始まっています。

(アレスパ美香保店 瓜谷健一店長)「こちらになります。エゾシカ肉です」

札幌市東区のスーパーで売られていたのは、パック詰めされたエゾシカ肉。

ばら肉や肩肉、もも肉など価格は100グラム200円から300円です。

なかには3キロ近いブロック肉も。

しかし、家庭食材としてはまだまだハードルが高いようです。

(アメリカ出身の人)「私のおじいさんは鹿を自分でとってジャーキーを作りました。(クリスマスなど)特別な時に食べることはあるけど普段食べようとはあまり思わない」

(客)「カレーライスならカレーの味で(シカ肉を)食べるかもしれない」

あまり知られていませんが、実はエゾシカ肉は鉄分豊富で高タンパク、さらには低脂肪とヘルシーな食材です。

家庭でもおいしく食べてもらおうと、こちらのスーパーではカレーやローストなどの調理方法も紹介していました。

(アレスパ美香保店 瓜谷健一店長)「エゾシカが増えているので買って消費してもらうことが一番。社会問題として(生息数が)減るので。少しでも買ってもらえるようにPRしたい」

害獣を魅力あるそして身近な食材にー

全道をあげて有効活用する動きが広がっています。

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