母性内科・荒田尚子先生のプレコン講座2|低容量ピルのことをもっと知りましょう! 

Suits-woman.jp / 2019年11月18日 13時0分

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コンセプション(conception)とは妊娠や受胎という意味。プレ(pre)はその前という意味です。将来、妊娠するかもしれない自分のために、今から心身をケアすることが「プレコンセプションケア」です。専門医、荒田尚子先生(国立成育医療研究センター)から働く堅実女子の抱える健康トラブルについて、プレコン視線のアドバイスを伺います。

あなたは答えられる?「低用量ピルのLEPとOCは何が違うの?」

月経困難症の人向けの低用量ピルと、避妊用の低用量ピル、実は成分は同じ。「そんなの知ってる」という方はオッケー。「えっ、そうなの!?」と驚いた方、ピルについての知識を身につけましょう。月経痛に悩まされている人はなおさらです。

日本で低用量ピルが発売されたのは1999年のことです。もともと避妊薬としての発売でしたが、避妊効果以外に、月経痛の改善などに効果があることが知られていました。そこで2008年、避妊用の低用量ピルと同じ薬剤で月経困難症の治療薬として発売され、こちらをLEP(Low dose Estrogen Progestin)と呼ぶようになったのです。一方、避妊薬としての低容量ピルは経口避妊薬OC(oral contraceptives)と呼ばれます。

荒田先生は、毎月、月経痛に悩まされている人は、早く婦人科を受診してほしいと言います。

「LEPは月経困難症の治療薬なので、医療保険が適用されます。ひとつ気をつけてほしいのは、薬も相性があること。その人に合うLEP、合わないLEPがあり、服用後しばらくは様子をみる必要がありますね。でも、もし1つのLEPが合わなかったとしても心配いりません。今はたくさんの種類がありますから。自分に合ったLEPを先生に見つけてもらうことが大切です。そのためにも、できれば早いうちに婦人科の主治医を見つけておくといいでしょう」

日本にはそういう仕組みがないのですが、フランスには高校生からひとりひとりに婦人科の医師が主治医としてつく制度があります。地区ごとに、相談室のようなセンターがあるのです。

もしかしたら読者の中には、以前、低用量ピルを服用したが体に合わなかったという経験をお持ちの方がいるかもしれません。現在、ピルの種類は増え、処方する医師の技術も上がっているということなので、「自分には合わない」と決めつけず、婦人科の医師に相談してみるといいでしょう。

「身体のことや性のこと、何でも医師に相談できるというのがいいですよね。日本にもこういう仕組みができるといいですよね。何でも話せる婦人科の先生を見つけておくことが、プレコンセプションケア(妊娠前からケア)になりますから」

基礎体温だけ見ていてもダメなんです

ところで月経痛などの自覚症状がなくても、女性のカラダはいつもホルモンバランスが変化して忙しいもの。みなさんは基礎体温を測っていますか?将来、妊娠するかもしれないこと、望まない妊娠をしないためにも、基礎体温を記録することはとても大切です。

-----基礎体温だけ見ていると、ちょっとした上げ下げに一喜一憂したり、グラフがデコボコになってよくわからないという人も多いのですが……。

「多少デコボコはあるかもしれませんが、高温期と低温期の2層に分かれているかどうかを確認しましょう。高温期も低温期もなくほぼ一定だったら、それは排卵されていないということです。すぐに婦人科へ!また、高温期が数日しかない、高温期の途中でグッと下がるという場合は、何かしら不調、または病気が潜んでいる可能性があります。

それから基礎体温だけでなく、分泌物(おりもの)も見ることが大事です。排卵日になると分泌物が変わります。身体が妊娠しやすくなっているのでサラーッとしている。卵の白身のような分泌物です。排卵日が終わると、粘りけのある黄白色に変わります」

-------それは自分で確認できることですね。排卵日を確実に予測することは難しいですが、分泌物の変化で見当がつくんですね!

「それだけに頼ってはいけませんけどね。ただ自分の身体を知る上で基礎体温だけではなく、身体の変化をキャッチすることはすごく大切ですよね」

知ってる?ピルの中でも治療用に処方されるLEPは保険適用のお薬。

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 医師荒田尚子

国立研究開発法人 国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター 母性内科 診療部長、妊娠と薬情報センター兼務。次世代を担う健全な子どもの出生と成長も考慮した“女性医療”を内科の立場から提供している。専門は妊娠に関連した甲状腺疾患・糖代謝障害。2015年11月に成育医療研究センター内にプレコンセプションケアセンターを立ち上げた。
https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/preconception/

構成/佐藤恵菜

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