世界遺産に登録!沖縄北部・慶佐次湾のヒルギ林でマングローブカヌーを体験してみた
TABIZINE / 2021年9月19日 12時0分
世界自然遺産に登録されたばかりの、注目の沖縄北部エリア。那覇空港から車で約90分の場所に位置するヒルトン沖縄瀬底リゾートの滞在中、国の天然記念物に指定されている、慶佐次湾のヒルギ林でマングローブカヌーを体験してきました。“やんばる”こと沖縄北部の自然を思う存分満喫できる、おすすめのアクティビティです。ぜひ今後の旅の参考にしてみてくださいね。
沖縄本島では最大規模!慶佐次湾のヒルギ林のマングローブ
今回、マングローブカヌーを体験するのは、東村にある「やんばる自然塾」。国の天然記念物に指定されている、慶佐次湾(げさしわん)のヒルギ林でマングローブカヌーを楽しむことができます。慶佐次湾のヒルギ林は、沖縄本島では最大規模のマングローブなのです。
“やんばる”とは、緑豊かな亜熱帯の森が広がり、貴重な動植物がすんでいる沖縄本島北部地域のことをいいます。世界自然遺産にも登録されたばかりで、今後さらに注目が集まるエリアではないでしょうか。
マングローブカヌーを体験するときの服装は?
濡れる可能性があるので、濡れても良い服装は必須です。思った以上に日焼けしますので、日焼け対策は万全に。ラッシュガードに帽子は必須です。帽子は万が一飛ばされても大丈夫なように、紐付きのものが安心です。足も太陽の光にさらされますので、足までしっかりと日焼け対策が必要。筆者は足首まであるラッシュガードに、足元はマリンシューズを履きました。足の甲もかなり焼けるので、日焼けしたくない方は露出していないほうが良いでしょう。
マングローブカヌーを実際に体験してみる
マングローブカヌーを楽しむプランはいくつか用意されているのですが、今回筆者が体験するのはマングローブカヌー3時間コース。最初の2時間はマングローブを楽しむもので、残りの一時間は海に出てシーカヤックを楽しむというプランです。
貴重品や濡れると困るスマホなどの荷物は、自身が乗ってきたレンタカーなどの車内に置くようにし、車の鍵をスタッフへ預けます。カヌーに乗る際には、帽子やタオル、あとは水分補給用の飲み物さえあれば問題ありません。スマホやカメラを持って行きたい人は、落としたり濡れないよう注意が必要です。
マングローブカヌーは体験したことがありますが、一人で漕ぐのは今回が初めて。ちゃんと漕げるのか、ちょっと緊張します。もちろん、初心者でも大丈夫。最初にカヌーの乗り方から漕ぎ方まで丁寧に教えてもらえます。
レクチャーを受けたら、ライフジャケットを着用し、いよいよカヌーに乗り込みます。ひっくり返らないように、足からではなくお尻から先に乗るのが基本です。
ガイドの指示に従い、カヌーで進んでいきます。今回ご一緒した皆さんとは、一つのチームなので、協力しながら進みましょうとのこと。カヌー同士がぶつかることもありますが、そこはお互いさま。そう言ってもらえると、初心者でも気楽にチャレンジできるような気がします。
しばらく進んでいくと、マングローブが見えてきます。ついついカヌーを漕ぐことに集中してしまいがちですが、せっかくの景色を見落とさないようにしたいもの。さまざまな植物や生き物がすんでいるこの場所を観察できるのも、マングローブカヌーの醍醐味です。
マングローブとは、木の名前だと思われがちですが、そうではありません。熱帯または亜熱帯地域の海水と淡水が混ざり合う、汽水域に生える植物の総称をマングローブと呼んでいます。マングローブは、海水の中でも生きていける植物なのです。
海水と淡水が混ざったエリアからスタートしましたが、上流は淡水のみのエリアになっているんだそう。干潮から満潮にむかい潮が満ちてくる途中の段階では、潮が満ちておらずカヌーが漕ぎづらい場所があります。ガイドがカヌーが漕ぎやすい場所に誘導してくれるので、それに従って進みます。
マングローブで出会う植物や生き物を観察しよう
ヒルギ林には3種類のヒルギがあって、オヒルギ、メヒルギ、ヤエヤマヒルギが生育しています。オヒルギは、赤い花が咲くので別名アカバナヒルギとも呼ばれています。
カヌーを漕ぐ手を少し休めて、ヒルギの根っこ部分に目をやると、カニがいました。このように、さまざまな生き物が生息しています。
トゲがある長い葉がある木はアダン。パイナップルに間違われることが多いようですが、パイナップルとはまったく別物です。トゲが刺さると痛いので、当たらないように進みましょう。時折ぶつかりそうになって、ひやひやしました。
黄色いお花はオオハマボウ。沖縄では「ゆうな」と呼ばれているお花です。
カヌーを楽しみながら、ガイドが教えてくれるあれこれも勉強になります。大人の社会科見学という感じでしょうか。
緑のアーチが美しい!マングローブトンネルを進む
緑のアーチが美しいエリアにやってきました。ここは左右の幅が狭いので、一列になってカヌーで進んでいきます。入口は入りづらいため、うまく入れずに苦戦しながら進んでいく人もちらほら。
木漏れ日がなんとも美しく、幻想的です。ここは満潮時でないと、入れないでしょうね。マングローブカヌーは、干潮と満潮の時刻がとても大切です。美しいマングローブのアーチにうっとりとしながらも、後ろの人に迷惑をかけないように進みます。
だらーんと垂れる根が印象的なのは、ヤエヤマヒルギ。時折、腕や顔に当たったりします。ヒルギの葉や根を避けたいときは、体を左右に向けるのではなく、フィギュアスケートのイナバウアーのような姿勢で体を後ろに倒すのがベター。カヌーは横の動きには弱いので、バランスを崩さないようにするには、体を前後に動かした方が良いのだそうです。
スタートしたポイントまで戻り、マングローブカヌーは終了。少し休憩を取ってから、今度は海のほうへと出発します。
海風と波が爽快なシーカヤック
海のほうは、波があるので漕ぐのが大変です。波に負けないように漕ぎ続けます。
すでに遅れをとる筆者・・・。これでも頑張って漕いでいます。自分の体力のなさを実感します。
マングローブとは違って、波と風に乗って気持ち良いシーカヤック。沖縄の海と風を全身で感じることができ、なんともいえない爽快感を味わえます。波によってカヌーが揺れるので、ちょっとしたアドベンチャーな雰囲気も楽しめます。
シーカヤックは1時間程度で終了。さすがに疲れましたが、心地よい爽快感を感じます。
マングローブカヌーを二人で漕ぐのは、息を合わせるなどチームワークが大切になりますね。やんばる自然塾のマングローブカヌーでは、ガイドがさまざまなポイントで写真を撮ってくれて、ツアー終了後に撮影した写真をメールで送ってくれます。こういうサービスもうれしいです。
沖縄北部エリアで、最大のマングローブカヌーを体験すれば、身も心もリフレッシュ。自然の素晴らしさを思いっきり実感できますよ。
やんばる自然塾
住所:沖縄県国頭郡東村字慶佐次82
電話番号:0980-43-2571
HP:https://gesashi.com/
[All Photos by Chika]
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