【インタビュー】本当の幸せを求めて/旅作家 小林希

TABIZINE / 2015年10月27日 16時0分

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【TABIZINEインタビューVol.14 旅作家 小林希氏】

【インタビュー】本当の幸せを求めて/旅作家 小林希
(C) Maaya

「恋する旅女、世界をゆく―29歳、会社を辞めて旅に出た」(幻冬舎文庫)、手にとらずにはいられないこの本の著者、小林希さん。今年の5月には、「世界の美しい街の美しいネコ」(エクスナレッジ)という本も出版された。なぜ29歳で会社を辞めたのか、彼女にとっての旅とは、そしてネコに惹かれる理由について伺った。

幸せの価値観に気付き、旅に惹かれる
―初めて海外を訪れたのはいつ頃ですか?
本当の初旅行は、小学校4年生のときに家族で訪れたオーストラリアのケアンズですね。その時は、楽しい家族旅行という感じでした。

―「旅をしたい!」と思ったきっかけは?
父の単身赴任先だったフィリピンに遊びに行ったときです。同じアジアなのに、違う部分ばかりで衝撃を受けました。それは、「怖い」というより「好奇心」。子供だったからこそ、偏見もなく旅を「冒険」だって思えたんでしょうね。父に「この国は貧しいね」と話をしたら、「それは違うよ。たしかに物理的には貧しいかもしれないけれど、みんなの心の中はとても豊かだよ」と言われ、その頃から“幸せの価値観”について考えるようになりました。それが今にも繋がっていますね。
本当の幸せを求めて
―なぜ29歳というタイミングで旅に出ようと思ったのですか?
28歳の時に、チュニジアを訪れたんです。社会人になってから久々の旅でした。そこで、ずっと旅をしたかった気持ちが爆発してしまって、それと同時に仕事やプライベートで旅立つタイミングの歯車が合い、「今が動くときかな」と思いました。30歳を前に、やりたいことをやりたい、たった1人で旅に出る・・・私にとって1つの挑戦でしたね。

―その一歩を踏み出すことは、中々勇気がいることですよね。
そうですね。その頃の私は、未来に対する不安よりも「世界を見たい!」という純粋な気持ちや、第二の人生のスタートを楽しんでいました。心の中にあるやりたいことに目をつぶったまま、違和感を抱きながら流されてしまったら、本当の幸せには繋がらない気がして。やりたいことに踏み出して、未来の不安を少し持っているくらいがいい! と思えました。

【インタビュー】本当の幸せを求めて/旅作家 小林希

―実際に一人で旅に出ることはすごく大変なことだったのでは?
旅に出たら、全て自分でやらないといけない。自分自身がしっかりしていなければ、世界では渡り合えません。未来に不安があったとしても、何でも一人で出来るようになって帰ればいいだけなんです。その修業の場、成長の場が「旅」。今の自分には無い色々な能力が培われると思えば、不安でいっぱいになって何も動けないでいるよりは、もっと前向きに動いてみたらいいのかなと思います。旅はロマンですから。いいことも、わるいことも含めて、豊かな人生をつくってくれる時間だと思います。


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キューバ・トリニダ編

一人旅だからこそ見えてきた「ネコ」の魅力
【インタビュー】本当の幸せを求めて/旅作家 小林希
チュニジア・ケロアン (C) 小林希

―ネコを撮り始めたきっかけは?
ネコを撮ろうと決めて撮っていたというより、旅をする中で自然とネコと戯れるようになり、気が付いたら沢山写真を撮っていました。一人旅だから向こうも一人(一匹)だと「元気?」って話しかけたり(笑) その日初めて言葉を発した相手がネコなんてこともありましたね。ありのままのネコに惹かれていきました。

―その国によって、ネコの特徴や違いのようなものはありますか?
結構ありますよ。白猫にグリーンやブルーの眼をしたネコがいたり、アジアはちょっと痩せているネコが多かったり、野良猫でもふわふわのゴージャスなネコがいたり。

【インタビュー】本当の幸せを求めて/旅作家 小林希
イタリア・ブラーノ島 (C) 小林希

―その国の人とネコが似ていることもありますか?
ネコが道の真ん中で寝ているような国は、人も穏やかだったりします。人との出会いがあるところはネコとの出会いもありますね。
「記す」ことで出来上がる「自分の旅」
【インタビュー】本当の幸せを求めて/旅作家 小林希
(C) エクスナレッジ

―なぜ本にしようと思ったのですか?
前職で、ずっと文章を見ていたこともありますし、元々書くことが好きなんです。旅の最中も、ずっと日記を書いていました。『恋する旅女、世界をゆく』の本の最初の原稿は、旅の最後の街に長くいたときに、「せっかく時間もあるし、今までの旅を本の原稿にしよう!」と思って書いたんです。2週間滞在して書き上げました。結局帰国してからまた全部書き直すことになるのですが・・・。「記す」ことで、自分の中の「旅」を深めることができます。自分の「旅」が出来上がっていく感覚ですね。
自分の好きなものと共に
―旅先に持っていくマストアイテムはありますか?
好きな香りの石鹸をカットして持っていきます。

―なぜカットして持っていくんですか?
「今日はこの石鹸にしよう」と旅の楽しみが増えるので、数種類持っていきたいんです。カットしてラップに包んで持っていきます(笑)。


終始笑顔で温かい雰囲気を作ってくださった小林さんは、常に自分の直感と感性を大切にされている。「人生は旅そのもの」そう迷い無く語る小林さんの本に触れれば、人生の新たな一歩を踏み出す勇気をもらえるだろう。


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チュニジア・ケロアン編
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「小林希」プロフィール

【インタビュー】本当の幸せを求めて/旅作家 小林希

1982年東京都出身。立教大学卒業。在学中から海外をバックパッカーとして旅をする。2005年サイバーエージェント入社。アメーバブックス新社で多くの書籍を編集した後、2011年末に退社、その日の夜から旅に出る。1年後帰国して、その旅を綴った「恋する旅女、世界をゆくー29歳、会社を辞めて旅に出た」(幻冬舎刊)でデビュー。現在も旅をしながら執筆活動をする。

■のんトラベル —— 恋する旅女、世界をゆく
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