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【フランス歴史遺産探索1】ローマ時代の水道橋「ポン・デュ・ガール」

TABIZINE / 2022年1月18日 21時0分

tabizine.jp

ヨーロッパの中でも、有数の世界遺産を誇るフランス。ユネスコに登録されているような有名な世界遺産から、地元の人の間で有名な歴史遺産まで、フランスには紡いできた歴史が至る所に詰まっています。そんな歴史のロマンを目の前にすると、胸の高鳴りを感じられるほど。歴史遺産好きの筆者が紹介する歴史遺産探索シリーズ。今回はフランスの南仏にあるローマ時代の水道橋「ポン・デュ・ガール」をご紹介します。


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ポン・デュ・ガールとは


南仏のユゼス近くに位置する、ローマ時代の水道橋「ポン・デュ・ガール」。1世紀に古代ローマ人によって建設されました。高さが49mもあるこの水道橋は、1,000人以上の職人さんの手によって、なんと5年という短い歳月で完成。現在のような技術も発展していなかった時代に、このような水道橋を作ったことに、訪れた人たち誰もが、あっと驚いた表情を見せます。

なぜ、このような場所に巨大な水道橋を建設したのでしょうか。

ローマ帝国の重要な都市のひとつだった、ニームに水を引く必要がありました。ユゼスの水源からこの導水路を通り、50km離れたニームまで水を運んでいました。5世紀もの間、大量の水がニームに送り込まれました。水道橋のおかげで、ローマ帝国の都市のひとつであるニームの水不足を解消したのです。
ローマ帝国に必要だった水


ローマ帝国は今私たちが想像するよりも高度な公共施設があり、高度な都市生活を送っていたことがわかっています。道や神殿、円形競技場、劇場があり、驚くような土木建築の技術を持っていました。そして、ローマ帝国の都市すべてに水道がひかれ、大浴場や公共トイレも存在しました。例え近くに水源はなくても、遠くの丘陵地帯からも水は引かれたのでした。水は高度な都市生活の象徴であり、ローマ帝国の特出したインフラ事業のひとつなのです。
ポン・デュ・ガールを訪れてみて


ポン・デュ・ガールを目の前にしてみると、まずその迫力に圧倒されます。今から2000年前に、石を削り、ひとつずつ積み上げて作られたこの水道橋は、時間を超越した圧倒的な存在感があります。それはかつてこのような規模の水道橋を作り上げたローマ帝国の栄華、そしてこの水道橋の建設に身を投じた人たちの途方もない努力が感じられるからかもしれません。

また、当時のままの状態で保存されたという奇跡に感動を覚えるほどです。2000年という間に、人間の歴史には目まぐるしい変遷がありました。それでも、変わらずこのような姿であるということに、まるでここだけは時が止まったような印象を覚えるのです。



ポン・デュ・ガールは、人里離れた豊かな自然の中にあります。移ろいゆく自然を背景に、今日も変わらずどっしりと佇んでいます。

参照サイト

卓越した橋の歴史

 
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