【旅するように暮らす】私のオーストラリア物語 Vol.6〜ブリスベンという街
TABIZINE / 2022年4月23日 7時30分
夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう.....。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。今回は、ブリスベンの魅力についてお話しします。
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住めば都「ブリスベン」
オーストラリアと言えばオペラハウスのあるシドニー、世界一住みやすい街でお馴染みのメルボルンなどを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか? しかし2006年、私が留学先に選んだのはブリスベン。正直最初は「どこそれ?」状態でした。
ですが結果は大正解、大都市のような派手さはないものの、住めば住むほど愛着が湧く素敵な街だったのです。今回は移住当初、ブリスベンという街は筆者の目にどう映っていたのか?思い出を振り返りながら、この街の良さをお伝えできればと思います。
街に受け入れられた気がした
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サンシャインステートの異名を持つクイーンズランド州。中でもブリスベンは一年の大半が晴れという、太陽が降り注ぐ場所。街も人も暖かく、すれ違いざまにニコッと笑いあったり、声をかけ合う。心がほっこりする日常がそこにはありました。
当時はまだ英語もろくに話せなければ、友達と呼べる人もいなく、何をするにも1人だった頃。そういう何気ない人の優しさが、心に沁みたのをよく覚えています。
忘れられない空の青
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移住してまず驚いたのは、空の色。吸い込まれそうなほど真っ青で、まるで絵の具のブルーをひっくり返したような濃さ。街を歩く時、目線は常に上向き。空を見上げ過ぎて首が痛くなったというのは、今ではちょっとした笑い話です。
気分は魔女の宅急便
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古い石畳の建物が残るブリスベンは、異国情緒溢れる街並みが印象的。教会やカジノなど、ヨーロッパ調の雰囲気がなんとも言えず、一目見て気に入りました。
中でも「シティホール」と呼ばれる時計台は、「魔女の宅急便」のモデルになったという噂もあり、冒険心をくすぐられたものです。今思えば、見知らぬ街で一人暮らす主人公のキキに、自分を重ねていたのかもしれません。ユーミンの「ルージュの伝言」を口ずさみながら街を歩く、そんな日本人女性を当時見かけた人がいたならば、それは十中八九筆者でしょう。
音楽が溢れる街
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カレッジに通い始めてからは、キャンパスのある「クイーン・ストリート」で過ごすことが増えました。ここは街のメイン通りで、賑やかな歩行者天国。
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カフェからは流行りの曲が聴こえてきたり、ミュージシャンがギター片手に歌を歌っていたり。道行く人も皆、心なしか小刻みにリズムを取っているような、華やいだ雰囲気に包まれます。
ここが私のアナザースカイ「ブリスベン」
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気がつけば8年の月日を過ごし、私にとって第二の故郷となっていたブリスベン。思い出が一つまた一つと増える度、街への愛着も増えていく。自然と人と街並みが心地よく調和するこの街が、次第に筆者の価値観を大きく変えていくことになります。が、それは又別のお話。
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