【あの国はなぜ親日国なのか?】王室と皇室の長年にわたる交流で親日的な「英国」
TABIZINE / 2022年9月26日 7時30分
世界には「親日」といわれる国がたくさんあります。海外旅行をするときも、親日国を訪れると、なんとなく過ごしやすかったり、現地の人とのコミュニケーションがスムーズだったり、なんてことがないでしょうか? そこで、比較政治や国際政治経済を専門とする政治学者が、なぜその国が親日国なのか、政治や歴史の背景から解説します。
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皇族と王族の交流も盛んな日英関係
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エリザベス女王が亡くなり、今日、世界中が悲しみにあふれています。エリザベス女王は70年にわたって、英国の象徴として君臨してきました。ジョンソン氏に代わって新たな英国首相に就任したトラス首相は、エリザベス女王が亡くなる2日前に初めて会談しました。トラス首相にとっても大きな衝撃となるだけでなく、今後の英国をリードしていこうと強い責任感を感じていることでしょう。
日本と英国は1902年、当時ロシア帝国が東方へ影響力を拡大するのを恐れ、軍事的同盟である「日英同盟」を締結しました。また、両国とも皇室と王室を持ち、長年、皇族と王族の交流も盛んです。こういった政治的、歴史的な関係があることが今日の英国の親日につながっています。
また、EUから離脱した英国は今日、日本が位置するアジア重視の姿勢を鮮明にし、アジアでのパートナー作りを進めています。日本は今後、英国にとってさらに重要な国となるでしょう。
ウェールズやスコットランドで地元の人と交流
その英国ですが、旅行先としてはロンドン一色のイメージが強いものの、実はもっと英国色を感じたいのであれば、ウェールズやスコットランドがおすすめです。
筆者は幼少時代、家族の関係でウェールズの首都カーディフに住んでいました。当然ながら、カーディフはロンドンほど大きな都市ではありませんが、ウェールズ城などウェールズの歴史を味わえるだけでなく、ロンドンほど街が忙しくないこともあり、親切な地元の人々が多く、極めて親日的です。
特に、夕方仕事終わりにパブなどに入り、ビールを片手にフィッシュアンドチップスを食べながらサッカーの試合を観戦していると、陽気なおじさんたちがすぐに話しかけてくれます。時間がゆっくり流れる中で、一緒に応援できるのも、地方だからこそできることです。
地方が魅力的な英国
また、同じようにスコットランドも日本人にはおすすめです。スコットランドといえば何といっても大自然です。田園風景や山、そしてネス湖など、人々を魅了してくれるスポットがたくさんあります。また、昔のお城も多く、イングランドやウェールズとはまた違う英国を楽しむことができます。
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その中でも筆者は、グレートブリテン島最北端の街「「Thurso(サーソー)」が最も印象に残っています。サーソーはスコットランド鉄道最北の駅で、主要な観光スポットがあるわけではないものの、「グレートブリテン島最北端に来た!」という達成感を味わうことができます。
非常に寒い場所ですが、そこでも居酒屋に入ったとき、地元の人から「よく来たな! 日本人なんて、こんなところに来ないよ!」という感じでびっくりされたのを今でもよく覚えています。まず、サーソーにいこうとする日本人も限られると思いますが、英国はロンドンより地方のほうが魅力的です。ぜひとも自分にとってお気に入りの街を発見してみてください。
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