1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

都知事選当選の鍵は「性産業の女性」か!? 萩生田議員との連携で小池都知事3選が窮地に

日刊大衆 / 2024年6月12日 21時47分

小池百合子都知事 (C)日刊大衆

 6月12日に現・東京都知事の小池百合子氏が自身としては3期目となる都知事選への出馬を正式に表明したわけだが、ここにきて記者の周辺ではある異変が起き始めている。

 それは、これまで政治にあまり興味を示さなかった性産業の女性たちが、今回の都知事選に大きな関心を寄せているということだ。

 彼女たちが政治に関心を持つきっかけとなったのは、おそらく一昨年の2022年に施行されたAV新法こと「AV出演被害防止・救済法」であろう。名称だけみれば、この法律は「救済」とは銘打ってはいいるものの、実のところ性産業で働く女性たちにとっては極めて評判が悪い。その理由は女性側がAVに出演する意思を示してから最短でも6カ月間は世に作品を出してはならず、なおかつ撮影後も出演者側の女性は無条件で、作品の公開や販売を拒否することができるからだ。

 つまり、前者の場合は半年以上も女優にお金が入ってこないことになるし、後者では女優の心変わりによってメーカーが大損をする場合があるわけだ。

 そうなるとメーカー側は、お金の面でもキャンセルがないという部分でも安心して起用できるベテラン女優ばかりを起用することになり、これからデビューを希望する新人は敬遠されることになる。

 もちろん、AV出演を強要された被害者がいたことは忘れてはならない事実だが、要するに製作者サイドを規制する法律が、逆に「一部の働きたい女性」を苦しめているケースが増えてきているわけだ。

 そんな環境下に置かれている彼女たちにとって目下、一番不安視していることといえば、首長が変わることによって性産業に「新たな規制」が増えるかもしれないということ。言い換えれば、このような仕事に従事する女性たちの大半は「変化を求めていない」のである。

■石丸市長のクリーンすぎるイメージに怯える女性たち

 現状に変化を求めてない性産業の女性たちにとって、もっとも杞憂すべき存在は、外部からやってくる改革者といえる。それが「街の浄化」や「公序良俗の徹底」などを推進しそうな人物なら尚更のことだ。

 そんな折も折に東京都知事選に出馬を表明したのが広島県・安芸高田市長の石丸伸二氏だ。

 エリートでクリーンなイメージを持ち、今回の都知事選でも政治再建、都市開発、産業創出を標榜する石丸氏が、もし性産業が集まる中心地・東京で「不適切なトポス(場所)は排除する」などと言い出したら、それこそたまったものではない。そうなれば、彼女たちは完全に「職」を失うことになる。

 その反面、小池氏の3期目の都知事選出馬表明は彼女たちにとって、ある意味で福音をもたらすことになる。少なくともあと1期分(4年)は、現在の環境が変わらない可能性が高いからだ。くわえて自分たちと同性の女性が都のトップであることも、気持ち的には心強い。

 ちなみに現在、小池都知事とっては、かなりのマイナス要素になっている「学歴詐称疑惑」も、仕事の関係上、名前も年齢もハナから変えている性産業の女性たちからしてみれば、たいした問題ではないらしい。

 最大のポイントは性産業で働く都内の女性は確実に18歳以上で、すべての者が選挙権を持つということだ。人数的にもかなり多いうえに、これまで選挙に行っていなかった層が投票所に向かうわけだから、票数は単純にプラスになる。このことは小池都知事にとっては選挙戦でかなりの追い風になりそうだ。

 しかし、あろうことかこのタイミングで性産業の女性たちが最も嫌う要素が小池氏の背景に顔を覗かせ始めている。

 それが、自民党との連携であり、現在同党の東京支部連合会会長を務める萩生田光一衆議院との蜜月である。

 萩生田議員といえば、真っ先に上がるのが裏金問題。

 実は過去から現在に至るまでに悪質店やダメ男からお金を搾取されてきた経験を持つ性産業の女性たちは、税金からちゃっかり搾取されているように見える自民党の裏金問題に、心から腹を立てている。

 そこにあたかもメディアの手薄になっている連休中を狙ったかのような「萩生田議員の不起訴報道」が続き、さらにいまだに何の責任も取らずに党の要職についていることも加算されて、怒りは頂点に達している。

 つまり、彼女たちからしてみれば、過去に嫌な思い出しかない搾取、ズルい、無責任の三拍子が揃った耐え難い存在が、小池都知事と「徒党」を組んでいるように見えてしまうわけだ。このことは間違いなく小池都知事の3選にとって大きな足枷になるだろう。

■新聞社政治部記者が語る小池都知事の思惑

 しかしながら、なぜ小池氏は都知事選を前にして、目下不人気の絶頂にある自民党や萩生田議員と距離を置かないのだろうか。

 この問題に関しては、知人の政治部記者が興味深い分析をしてくれたので、かいつまんで紹介しよう。

「ポイントは今回の都知事選に小池さんが無所属で出馬するというところ。もしかしたら自民党との連携は、買っても負けてもその後に国政に打って出るための布石なのかもしれません。

 その場合、いまでも国政に力を持つ萩生田さんは小池さんにとっては中央との強いパイプ。萩生田さんの後ろ盾を元に女性初の内閣総理大臣いう野望も捨てていないかもしれませんね」

 もしこれが事実なら、7月の都知事選は無所属の皮を被った自民党・小池百合子氏とその他の候補者との代理戦争の様相を呈してくる。

 また、5月27日には立憲民主党の蓮舫議員も東京都知事選に出馬を表明した。

 はたして、性産業に従事する女性たちの「切なる1票」はどこに向かっていくのだろうか。いずれにせよ候補者は眠らぬ街・東京の「夜の力」を甘くみてはいけないだろう。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください